NYタイムズスクエアのボストンバッグの中から現れた、全身にタトゥーが刻まれた謎の女、ジェーン・ドウ。高度な戦闘能力、記憶喪失、そして凶悪犯罪を解き明かす鍵となるタトゥーの謎…。FBIチームが事件を解決するたびに徐々にジェーンの過去が明かされ、ついには、テロ組織「サンドストーム」の二重スパイだったことが判明する。“元いた場所”と“今いる場所”の板挟みに苦しむジェーンの未来とは。大ヒットクライムサスペンス、待望のフォース・シーズン!
幸せの絶頂からすべてを失ったジェーン
弟の画策がもたらした大きな代償
テロ組織「サンドストーム」を壊滅に追い込み、弟ロマンから激しく恨まれることになったジェーンたち。ついに結ばれたジェーンとカートだったが、ジェーンが突如行方不明になってしまう。失踪から2年、無事にジェーンをFBIに連れ戻したカート。一度は別々の道を歩んでいたチームの面々も、ジェーンの帰還とともに再集結することに。リッチ・ドットコムもメンバーに加わり、パワーアップした新生チームは難解な事件を次々と解き明かしていく。一見バラバラに見える事件を解決していくうちに、世界を裏で操る組織「HCIグローバル」の存在が明らかになってゆく。だが、HCIグローバルにはすでにロマンが身分を偽り潜入していた。また、警察内部にも裏切り者がいるが判明。陰謀と裏切りがジェーンたちを翻弄する。
ロマンの目的はHCIグローバルを壊滅することだったが、意外な人物のまさかの裏切りによってロマンは死亡してしまう。カートも南アフリカで被弾した傷が元で生死を彷徨っていた。そして、ジェーンは、記憶を消す薬「ZIP」の副作用でジェーンとしての記憶を失くし、テロリスト時代の“レミー”に戻ってしまうのだった。
ロマンの死から3ヶ月後、カートは回復しリハビリに励んでいた。ジェーンの記憶を失くしたレミーは、FBIチームの中でジェーンを装い、その異変に気づく者はまだいなかった。
FBIチームはロマンが世界中に残したデータ回収のため、日本のヤクザの中立地帯に保管されているデータを手に入れようと新宿歌舞伎町へ赴いていた。チームの急務は、HCIグローバルに関わる情報やZIP中毒の治療法が入っていると思われるデータの回収と解析。ZIPは治療法がわからないままレミーの体を蝕み続け、深刻な副作用でロマンの幻影が現れていた。ロマンの幻影にカートたちへの復讐を誓うレミー。自らの命が長くないと知ったレミーは、サンドストーム再建のため、チームを欺き、シェパードを救い出す計画を進める。レミーにとって、誰よりもいちばん近くにいるカートは殺したいほど邪魔な相手となっていた。そんな中、カートはZIPの影響でジェーンがレミーに戻ったことを確信するのだった。
一方、姿を消したザパタは、ロマンを殺したHCIグローバルの後継者ブレイクと行動を共にしていた。しかし、ブレイクは株主であるマデリンに殺され、指示に従うしかなくなったザパタは、マデリンの側近クローディアと共にリードに接近。クローディアがふたりの関係を知ったことで、銃口がザパタに向けられ、リードはザパタを助けるためFBIの情報を漏らしてしまう。解放されたリードはCIAの調査を受け、ザパタもCIAに追われることになり…。
第1話の舞台はなんと東京・歌舞伎町!ジェーンと対決するヤクザ役は『ウルヴァリン:SAMURAI』などハリウッドで活躍する日本人女優、福島リラが演じている。東京タワーをバックにジェーンがクールなアクションを決めるシーンは、ファン必見だ。
謎と裏切りが渦巻く怒涛の展開、試されていくチームの絆。レミーとジェーン、本音と建前、ダブルスパイ、FBIとCIA。それぞれの正義や任務のせめぎ合いといった二律背反のテーマが、キャラクターや人間ドラマに深みを持たせている。
特に、今シーズン謎の動きの多いザパタから目が離せない。ロマン殺害の引き金を引き、マデリンの手先として非情な任務をこなすザパタだが、その行動の裏にはどんな秘密が隠されているのか。それぞれに秘密や過去、事情を抱えつつ、葛藤と苦悩を乗り越えていく面々。裏切りと謀略の裏にある真実や真意を読み取ろうとする固い絆、恐ろしい陰謀に立ち向かう“ワンチーム”の姿には感動を覚えるだろう。
また、サブキャラでの登場から人気に火がつきレギュラー抜擢となったリッチ・ドットコムの存在は、シリアス展開における癒しとなっている。ザパタとリードの関係や、パターソンの両親との関係、恋模様など、それぞれのキャラクターを深掘りするサブストーリーも豊富で、人間ドラマもしっかり描かれており、ヒューマンドラマとしても見ごたえ十分だ。