- ゾンビの常識を打ち破り、ゾンビドラマを新たな次元へと昇華させた話題のドラマ「iゾンビ」。“気持ち悪さ”や“理解不能”が代名詞だったこれまでのゾンビ観は覆される。ゾンビが人間社会の中で生活し、人間の脳みそを食べて事件を解決に導くという斬新なストーリーは、これまでのゾンビドラマとは一線を画す。しかもヒロイン“リヴ”は元研修医のキュートな“リケ女”美人ゾンビ。ゾンビドラマ史上、最高にポップなゾンビが、事もあろうに事件被害者の脳みそを食べることで難事件の真実を解き明かす。しかしドラマはそれだけではない。ゾンビのゾンビにしかわからない悩みや葛藤を描き、ゾンビとしての出生の謎にも挑んでゆく。
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- 患者の命を救うインターン医師として病院に勤務していたリヴには、イケメンのフィアンセがいた。しかしゾンビウィルスに感染したことにより、医師の道も恋人も諦めなければならなかった。大切な人をゾンビにしてしまうわけにはいかないという思いから、婚約を破棄したリヴだったが、気持ちの整理がつかず、恋に悩むのだった。さらにリヴを悩ませたのは、脳みそを食べ続けていないと人間らしさを保てず、いわゆる“低知能”なゾンビになってしまうこと。苦悩したリヴは、脳みそを求めて転職し、検視局の遺体解剖室で検視官として働くことに。事件性のある死体を解剖する検視官は、脳みそを合法的に手に入れるには最適な仕事だった。人間らしいゾンビでいられる限りは、周囲にもちょっとしか怪しまれないし、恋だってできる。人間性を保つため、脳みそを入手することは、うら若き乙女ゾンビのリヴにとって死活問題なのだ。
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- 人間だった頃の尊厳を保ちたい乙女ゾンビは、脳みその食べ方にもこだわる。低知能ゾンビのように、ただ貪り喰らうだけでは脳がない。様々なレシピで脳みそを料理し、束の間の幸福を味わうのだ。その調理シーンは、まるで海外のお洒落なクッキング番組のよう。脳みそヌードルに始まり、ボロネーゼなど各種脳みそパスタ、ピーマンの脳みそ詰め、脳みそサンド、脳みそバーガー、脳みそピザ、そして脳みそ寿司…。もちろんゾンビ女子だけに、脳みそスイーツも欠かせない。脳みそはリアルではなくポップに加工されているので、グロい描写が苦手な方もご安心を。
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- 誰にも迷惑をかけず、脳みそを手に入れるという目的で検視官になったリヴ。しかし思わぬ“誤算”が生じる。脳みその持ち主の記憶の一部が、ビジョンとなって見えるようになったのだ。脳みその持ち主は皆、事件に巻き込まれた訳ありの人物。そこから刑事ドラマさながらの事件捜査が始まる。ビジョンだけでなく、持ち主の性格や能力が乗り移ってしまうことで、自由奔放で能天気ギャルの脳みそを食べた時はイケイケに、妊婦の脳みそを食べた時には母性本能マックスに…。インテリ系美人ゾンビのリヴが毎回さまざまなキャラに変身するのも本作の見どころのひとつだろう。リヴを演じるローズ・マクアイヴァーは、人気ドラマ「ワンス・アポン・ア・タイム」でティンカーベルを演じたニュージーランド出身の注目若手女優。妖精からゾンビ役までこなせる演技派だ。
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- 普通は無条件に忌み嫌われるゾンビだが、「iゾンビ」はそんな単純な物語ではない。ゾンビの苦悩を理解し、ゾンビに寄り添う人間が現れ、“良いゾンビ”たちもヒロインを支えてゆく。人間側の最高の理解者は、検視官仲間のラヴィ。いち早くリヴがゾンビであることを見抜き、サポートすることを誓った心強い味方だ。演じるラフル・コーリは、「SUPERGIRL / スーパーガール」セカンド・シーズンにも出演を果たした注目のイギリス人俳優だ。ゾンビ側の理解者であるイケメンゾンビのローウェルを演じるのはブラッドリー・ジェームズ。イギリスの人気ドラマ「魔術師 マーリン」の王子様役でブレイクし、人気ファンタジー映画『アンダーワールド』シリーズの第5作目『アンダーワールド ブラッド・ウォーズ』にも出演したイケメン俳優。リヴとの“ゾンビ・ロマンス”の行方も気になるところだ。
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- ドラマの成功は悪役で決まる。いかに魅力的な悪役を描けるかどうかでドラマの存続も決まると言っていいのではないだろうか。「iゾンビ」の悪役ブレインは100点満点の悪役だ。表向きは精肉店とデリバリーサービスを営むブレインだが、その裏の顔は、なんと“脳みそディーラー”。富裕層のゾンビに人間の脳みそを売りさばくという、背徳感たっぷりの悪役なのだ。演じるのはデイヴィッド・アンダース。海外ドラマ好きなら、もうピンと来るはず。そう、「エイリアス」「HEROES/ヒーローズ」「ヴァンパイア・ダイアリーズ」など大ヒットドラマに欠かせない名バイプレーヤーが、「iゾンビ」でも見事な存在感を見せてくれる。危険な香りたっぷりの悪役ゾンビをご堪能あれ。
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- iゾンビにはアメコミ調のポップでスタイリッシュな絵が登場する。それもそのはず、原作は大人気DCコミックなのだ。ゾンビが脳みそを食べて、持ち主の記憶を“ビジョン”として蘇らせるという斬新なアイデアを、ドラマ向けに大幅アレンジして完成したのが「iゾンビ」だ。ホラーあり、謎解きあり、サスペンスあり、恋のドラマあり、そしてコメディ要素もあり…とバランスが絶妙である。ホラーが苦手な方でも楽しめる、まさに前代未聞のアメコミ発ゾンビドラマ。あなたのゾンビ観を根底から覆してくれるに違いない。
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- キュートなゾンビが人間の脳みそを料理して食べるという“離れ業”をテレビドラマとして成立させたのは、ロブ・トーマスだ。かつて「ヴェロニカ・マーズ」で全米にブームを巻き起こした人物である。タブーとされる問題に高校生たちがポップに取り組むというスタイルは、人々に熱狂的に支持された。ドラマが打ち切られた後は、映画スタジオの資金援助も得られぬまま映画化を敢行し、クラウドファンディングでファンから6億円以上の資金を調達したという伝説の男でもある。「ヴェロニカ・マーズ」のスタッフが集結して製作された、見応えのある全13話をぜひ楽しんでいただきたい。
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- 2015年3月の初放送から全米で話題となり、その後もシリーズを重ねながら着実にファンを獲得していった「iゾンビ」。2018年2月にはついにフォース・シーズンに突入。その勢いはとどまるところを知らない。ゾンビウィルスの謎、人間とゾンビの共存の可能性、そして恋の行方…。物語はますます深みを帯び、フィフス・シーズンの噂もちらほら。ゾンビたちの運命は如何に?今後の展開からも目が離せない。