故郷のクリプトン星が崩壊し、いとこであるカル=エル(スーパーマン)を追って地球に降り立ったカーラ・ゾー=エル。表向きはカーラ・ダンバースとして企業で働き、裏ではスーパーガールとしてナショナル・シティを守ってきた。洗脳によって地球を支配しようとするミリアド計画に続き、宇宙人排除を掲げる集団カドマスの目論みも制したスーパーガール。しかし、史上最悪の敵ワールドキラーが数世紀の眠りから目覚めてしまう。人間の世界を焼き尽くそうとするワールドキラーは、レナ・ルーサーが経営するL・コープで働くサムの身体で覚醒し、支配者レインとして君臨。同じように覚醒したペスティレンスとピュリティを率いて力を増し続け、スーパーガールの力を持ってしても止められない程、強大になっていた。
一方、ナショナル・シティの海中に沈んでいた宇宙船から、昏睡状態のモン=エルが発見され、カーラとモン=エルは予期せぬ再会を果たすことに。モン=エルは同じ船で未来からやってきたイムラ、ブレイニアック5と共に、地球と宇宙の平和を守る組織リージョンで活躍していたのだった。変わってしまった関係に複雑な思いを抱くカーラとモン=エルだったが、現在と未来を守るためヒーローとして協力することに。ジョンやアレックスをはじめとするDEO、新たなヒーローのガーディアン、頭脳チームのウィンやレナと力を合わせてワールドキラーを追い詰めるスーパーガール。しかし、こうした戦いの裏で犠牲を払い続けてきた地球人の不満は大きくなり、限界に近づいていたことを彼女はまだ知らなかった…。
大きな変化をもたらしたワールドキラーとの戦い。カーラは、スーパーガールとして世界各国の平和を守りながら、記者としても活躍の場を広げていた。キャットが推薦した記者ニアが入社し、カーラは教育係に。力になりたいと寄り添うカーラだったが、ニアは居眠りをしてばかり。しかし彼女の居眠りには大きな理由があることをブレイニーは見抜いていた…。そんなブレイニーは、引退したジョンに代わりDEOの長官を継いだアレックスの部下となる。アレックスはあるべき指揮官の姿を模索しながら任務にあたるが、大統領が派遣したヘイリー大佐に任務を監視され、自信を持てずにいた。
そのころナショナル・シティでは、異星人排斥論者たちの声が高まりを見せていた。これまで繰り返されてきた凄まじい戦いの裏には人々の犠牲があったが、取り上げられるのはスーパーガールの活躍ばかり…。さらに宇宙人恩赦法によって異星人に仕事をとられてしまった人も。スーパーガールの戦いのせいで人生が一変してしまった人々の不満は、我慢の限界にきていたのだ。
そんな時、彼らの声の代弁者エージェント・リバティが“アース・ファースト”を掲げ、現れる。元カドマスの残党と手を組んだエージェント・リバティは過激さを増し、スーパーガールを攻撃。さらに空気中にクリプトナイトを散布し、スーパーガールは絶体絶命の危機に陥ってしまう。エージェント・リバティに恨みを抱えるマンチェスター・ブラックやエル家の宿敵レックス・ルーサーも姿を現し、混戦状態に!どうなるスーパーガール!?
因縁の敵と全面対決
満を持して登場するレックス・ルーサーをはじめ、フォース・シーズンには、スーパーガールに苦戦を強いる悪役が続々登場。
その中でも物語を語る上で欠かすことのできない、魅力的な悪役を紹介しよう。
レックス・ルーサー
スーパーマン最大の敵レックス・ルーサー。実業家だけでなく発明家や科学者としての顔を持つ策略家。かつて築き上げた一流企業ルーサー・コープは、妹レナが引き継いでいた。投獄されていたレックスだったが、密かに釈放され、レナのもとを訪れる。次第に明らかになるレックスのこれまでの行動、陰謀、計画。彼の真の目的は一体何なのか。そしてレナは、レックスとカーラどちらの側に付くのか。
マンチェスター・ブラック
愛する人を奪われた恨みを晴らすため、黒衣をまとった男マンチェスター・ブラック。婚約者フィオナはサイキックだったが、エージェント・リバティによって拘束され、攻撃のため洗脳の能力を搾取されてしまう。これを機にマンチェスター・ブラックはエージェント・リバティの正体を暴くためなら手段を厭わない危険な人物になった。復讐心に支配されたマンチェスターを誰にも止めることができない。
エージェント・リバティ/ベン・ロックウッド
言葉巧みに人々の心を煽るエージェント・リバティ。その正体は歴史学教授ベン・ロックウッドだった。宇宙物質ビジネスのせいで家業が倒産。過激な異星人排他主義の思想を大学で説いた結果、失職してしまう。自分の不幸はすべてスーパーガールをはじめとする異星人にあると信じた彼の行動は次第にエスカレート。チルドレン・オブ・リバティと呼ばれる支持者を率いて、非道な攻撃を仕掛けはじめる。一度可能性を確信した男の暴走は激しさを増していく。