2013年4月7日、オーバーブッキングのため用意されたジャマイカ発ニューヨーク行の828便。突如、乱気流に巻き込まれ、激しい揺れに見舞われるも、無事ニューヨークに着陸。しかしそこは離陸から5年の月日が経った、2018年11月4日だった...。
真相解明のための入念な調査が行われる中、自分に何が起きているのかわからず戸惑う乗客の身に異変が現れる。頭の中で声が聞こえ、ヴィジョンが見えるようになっていたのだ。828便に乗り合わせていた刑事ミカエラもそのひとり。頭の中に聞こえる「呼びかけ」のままに行動することで、復帰早々、少女誘拐監禁事件を解決に導いた。
乗客の身に起こっているこの不可解な現象は、国家安全保障局NSAによって口外禁止とされた。そんな中、“真実を語るべき”という「呼びかけ」に従ってニュース番組に出演したケリーが何者かに殺害される事件が発生。
応用数学の博士号をもち、現実に起こる出来事はすべて説明可能であると信じるベンは、刑事である妹ミカエラと協力し、調査をはじめる。その頃、ベンの息子カルは“すべてつながっている”という謎のメッセージを繰り返していた。はたして「呼びかけ」は何を意味しているのか...。
正体不明の「呼びかけ」は、共鳴していることが次第に明らかになってきた。時に複数人、時に全員に同じ「呼びかけ」が聞こえていたのだ。そこで焦点が当てられたのが、神経心理学の教授フィオナ・クラーク。かねてより人の脳は同調できると考えていた彼女が828便に乗っていたのは偶然なのか...。
一方、生物医学研究者のサンビは医学的な検証を行っていた。乗客の血液を採取したところ、共通して特殊な遺伝子マーカーがあることが判明。そして、「呼びかけ」にとりわけ強く反応する例があることも。それはベンの息子カルだった。
ミカエラは、乗客名簿やある土地の所有者などを調べれば調べるほど、「ユニファイド・ダイナミック・システムズ」という大企業に辿り着くことに気がつく。そこでベンはさらなる情報を得るため、「ユニファイド・ダイナミック・システムズ」の会計を行うJPウィリアムソンに入社し、金の動きから黒幕を突き止めようと奔走する。
集団催眠説や異常気象説など、さまざまな憶測が飛び交う中、乗客の謎を突き止めようと徹底した捜査を進める国家安全保障局NSAのバンス副長官。搭乗者名簿に載る191名の身元を探り、足取りを追っていく。はたして彼は味方なのか、敵なのか。真実を知る者は、いったい誰なのか。
5年もの間、死んだものと思われていた828便の乗客。彼らの人生はたったひとつのフライトで一変してしまった。異常事態に直面した乗客191名に立ちはだかる現実。それぞれが苦悩や葛藤を抱えていた。
キャビンアテンダントとして搭乗していたベサニーは秘密を抱えていた。彼女は不法入国に関与していたのだ。ある理由から、いとこのリオの恋人トーマスを助けるためだったが、5年後のNYにリオの姿はなく、トーマスは密航者として追われる身となり、家族も友人もいない地で孤独を感じることに。
操縦室で機体に起きた一部始終を把握している機長デイリー。行方不明の間は乗客を死なせた殺人者、帰還後も191名を失踪させた犯罪者とされ、家族からも見放されてしまう。なんとしても潔白を証明したい機長は、ベンの元を訪ね、ふたりは828便が巻き込まれた乱気流のカギを握る人物、気象学者のロジャーに辿り着く。そこで掴んだ新たな情報を元に、デイリーは予想外の行動に出るのだった。
一方、身寄りのない乗客の足取りが不明となっていることが明らかに。彼らはある実験施設で、何者かによって苦痛をともなう人体実験にさらされていた。実験の被験者になっていたオータムは逃亡し、ベンに助けを求めるが...。人体実験を行う黒幕は誰なのか、828便を取り巻く不可解な謎は深まるばかりだった。
たった数時間、地上と離れていただけの乗客と、愛する人の死を乗り越え、新たな人生を歩み出していた残された者たち。運命のいたずらに、何気ない日常は奪われてしまった。
ストーン一家は、双子のカルとオリーブ、その両親ベンとグレース、そしてベンの妹ミカエラ、祖父と祖母の7人でジャマイカへ家族旅行した帰りだった。オーバーブッキングのため、ベンとミカエラ、カルの3人はフライトを変更。400ドルの謝礼を、カルの白血病の治療費に充てたいがためだった。まさかこの決断が5年の時間を失うことになるとは誰も予想していなかった。
帰宅後、家族が揃うも、どこかぎこちないストーン家。双子であるオリーブとカルの、オリーブだけが成長したことで、元のような生活に戻ることは難しくなっていた。二度と会うことが出来ないと思っていた夫との再会を喜ぶグレース。ベンは昨日と同じように何も変わらぬ愛を妻に感じていたが、二人の間には5年の月日が生んだ大きな隔たりがあることを後に知ることになる。
過去に親友を亡くした経験から、自分は幸せになる資格はないと考えていたミカエラ。ジャマイカでの休息を経て、同僚であり恋人であるジャレッドからのプロポーズに応えようと決意した矢先、悲劇に巻き込まれたのだ。空港に溢れる迎えの群衆の中にジャレッドはいなかった。そして、ジャレッドがミカエラを失った悲しみを共有した、共通の親友ローデスと結婚した事実を知る。
真面目で優秀な医学生サンビにとって5年という月日は、大きな偉業を成し遂げた輝かしい期間の様に思えた。離陸直前に送った自身の研究データを元にした治験薬が実用化され、多くの人々の命を救うことになったのだ。その治験薬はカルの治療にも効果が期待されていた。しかし828便の生還者を神の様に崇める新興宗教の誕生によって、サンビはトラウマになる経験することになるのだった。
誰もが心を奪われ、時代を超えて語り継がれるSF映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。デロリアンに乗って過去や未来にタイムスリップする、言わずと知れたタイムトラベルものの代表格だ。監督のロバート・ゼメキスはその後、『フォレスト・ガンプ/一期一会』でアカデミー賞作品賞・監督賞など6部門を受賞。時間軸を超えた物語や繊細な心理描写を得意とするゼメキスが製作総指揮を務める「マニフェスト 828便の謎 <シーズン1>」には、アカデミー賞にもノミネートされたデンゼル・ワシントン主演作『フライト』でゼメキス監督とタッグを組んだクリエイターも参加。ハリウッドの最前線で活躍する製作陣が描くSFミステリードラマに世界から熱い視線を注がれている。
本国では2018年全米新作ドラマ視聴率No.1を記録、第1話の初回放送時には約1040万人が視聴する大ヒット。さらに全16話の平均視聴率もNo.1に。多くのファンを獲得し、2020年にシーズン2の放送が開始。人気シリーズとしての地位も確立した。
予期せぬ事態に直面し、日常の生活を失ったごく普通の家族。複雑に揺れ動く心情を巧みに演じ、共感を呼ぶ演技を見せるのは、人気海外ドラマで人気を獲得してきた俳優陣だ。
主人公ベンには「ワンス・アポン・ア・タイム」のチャーミング王子役で知られるジョシュ・ダラス。その妹ミカエラには「スーパーナチュラル」や「ARROW / アロー」のメリッサ・ロクスバーグ。さらに「ハウス・オブ・カード 野望の階段」などで知られるアシーナ・カーカニスや、「ジェシカ・ジョーンズ」や「POWER/パワー」で知られるJ・R・ラミレス、「ワーキングママ」のパルヴィーン・カウルなど、話題の海外ドラマに出演するキャストが集結。ここでしか見る事の出来ない豪華共演は必見だ。
飛行機の乗客をめぐる物語を描いた海外ドラマは人気が高い。「LOST」「FRINGE/フリンジ」「ストレイン 沈黙のエクリプス」など、ミステリー要素が強いものからホラー要素が強いものまで、飛行機という密室を舞台にした物語は多くの人々を魅了してきた。そして、飛行機アクシデントにはじまる超常現象ミステリーに新たに名乗りをあげたドラマが「マニフェスト828便の謎<シーズン1>」だ。
本作でカギを握るのは“828”という数字。フライトナンバーはもちろんのこと、事件現場に828という数字があったり、ミカエラの部屋の番号が414であったり、各エピソードに828にまつわる数字が隠されている。全16話という構成も、8話の2倍の数字...!?いったい828という数字は何を意味するのか。注目して見ることで、この事件に隠された謎を解くことができるかもしれない。