魅力的でカリスマ性のあるイケメン悪魔、地獄の主ルシファー・モーニングスターは自身の王国を捨て、煌びやかなロサンゼルスの街で敏腕刑事のクロエ・デッカーと犯罪者を捕まえることを楽しんでいる。このファイナル・シーズンで、ついに悪魔の物語は結末を迎えることになる。ロサンゼルスを舞台に兄弟天使たちとの壮絶な闘いを終えたルシファーとクロエは、かつてないほどの強い絆で結ばれていた。人生は、素晴らしいものだ。しかし、この堕天使について我々が知っていることがあるとすれば、それはいつだって過去の問題に追いかけられる宿命にあるということだ。”
「Lucifer」とは、もともとラテン語で光をもたらす者という意味。悪魔・堕天使の名として使われ、堕天使の長であるサタンの別名でもある。実はキリスト教の教父たちは、「ルシファー」を悪魔の固有名詞としてでなく、悪魔の堕落前の天使の名前として用いていた。ルシファーは元々全天使の長であり、天使たちの中で最も美しい大天使であった。
ルシファーが経営する高級ナイトクラブ「LUX(ラックス)」。「ラックス」はラテン語で「光」を意味する語から取られたもので、今では光の単位としても一般的に知られている。同じくラテン語で”光をもたらす者”という意味を持つルシファーが、自分の経営するナイトクラブに名付ける名前として、これほど最適なものはないだろう。
本作の舞台は、世界第3位の経済都市ロサンゼルス。「Los Angeles」という都市名はスペイン語のlos angeles、すなわち「天使」を意味するangel(アンヘル)の複数形angelesに、男性複数定冠詞losを前置したものに由来する。英語に直訳すると「the angels」で、まさに悪魔・堕天使ルシファーが舞い降りて活躍するに相応しい街なのだ。