スーパーマンことカル=エルの故郷“クリプトン”。この惑星が崩壊する寸前にカルが地球へ送り込まれたことは有名な話だが、その前に何があったのかは、いまだ多くの謎が残っている。クリプトン最後の息子カル=エルの祖父セグ=エル、さらにその祖父ヴァル=エルの時代まで遡って、これまで明かされることのなかった壮大なエル家一族の、はたまたクリプトンの一時代の歴史が語られるのが本作「クリプトン」だ。
かつて、優秀な科学者ヴァル=エルの功績により名声を得ていたエル家。ある日ヴァル=エルは外部からの異星人の襲来を予見し、人々に忠告するが、反逆罪とみなされ処刑されてしまう。その日からエルの名を剥奪され貧しい生活を送っていたセグ=エルの前に、突如アダム・ストレンジと名乗る男が現れ、自分が未来の地球からやってきたことや、孫カル=エルが“スーパーマン”として活躍すること、来る侵略者の脅威からクリプトンを守らなければいけないことを伝える。
アダムの言葉通り、惑星コレクターのブレイニアックがクリプトンに接近。これを阻止しようとしていたのはセグたちだけではなかった。スーパーマン最大の敵のひとり、ゾッド将軍もクリプトンを守るため未来からやってきていたのだ。クリプトンに異常な執着心を抱き、この星を救うためならどんな手段も厭わないゾッド将軍。封印されていた凶暴な怪物“ドゥームズデイ”を解き放つことも、彼にとっては大いなる繁栄のために必要な最小限の犠牲にすぎなかった。セグらが衝突を繰り返している間に、勢いを増すブレイニアック。ついに全面対決のときがくるのだった。
ブレイニアックによる侵略の混沌に紛れて、シーズン2ではゾッド将軍が指導者としてカンドールを支配していた。新時代の到来を宣言するゾッド将軍。階級はなくされたが、人々が平等に生きる世界が実現したわけではなく、全員が兵士として戦えるよう、武装化が強いられていた。ライタも任務という名目で容赦なく人々を罰するように。以前のような平和なクリプトンの面影は消え、絶えず油断できない戦々恐々とした社会となっていた。
その頃、セグは惑星コルにいた。ブレイニアックの故郷として知られるこの星でアダムと再会を果たし、喜ぶ二人だったが、宇宙一残忍な賞金稼ぎ“ロボ”が立ちはだかる。危機を脱した二人がクリプトンへ戻るために必要なのは、アダムが時空の移動に用いてきたゼータ光線デバイス。修理に奮闘していた二人だったが、いざその時になると、セグは故郷に戻ることを拒む。一体セグになにがあったのか…。
古代クリプトン語で“希望”を意味するエル家の紋章。クリプトンに希望を与え続けてきたエル家だったが、今となっては希望の光は消えつつあった。ニサ=ヴェックスは愛する子供を守るため、とある秘密を握るジャックス=アーや仲間たちと共に、平和な日々を取り戻すための計画を立てる。人々に暗い影を落とすゾッド将軍の支配、解き放たれた怪物たちの脅威からクリプトンを救うのは一体誰なのか。
クリプトン星を飛び出し、宇宙規模のスケールで目まぐるしく展開するシーズン2。
新たな異星人をはじめとする個性豊かなキャラクターがスーパーヒーロー誕生の前日譚を彩る。
クリプトン星に残された人々を救う鍵を握るのはシーズン1後半で登場したジャックス=アー。“死と破壊”が合言葉の反乱軍“ブラック・ゼロ”を指揮する彼女は、科学ギルドで活躍していた過去をもつ。ヴァル=エルの愛弟子として知られ、冷酷な野心家ダロン=ヴェックスとも親友だったが、ある裏切りが彼女を豹変させてしまう。以来、階級制度を取り払うことを信念に手段を選ばず活動してきたアーは、クリプトンを愛する者の一人として、史上最悪の危機を前に、持ち前の頭脳を発揮。クリプトンを守るため新たな仲間と手を組む。
侵略者の脅威が迫るクリプトン星から遠く離れた惑星コルで、セグとアダムを出迎えた“ロボ”も本作を語る上で欠かすことのできないヴィラン。惑星ツァルニアに生まれた彼は、少年時代にツァルニアの人々を虐殺し、惑星を滅ぼした。“唯一の生き残り”となってからは、残忍な賞金稼ぎとして銀河を移動している。理解不能ゆえに恐ろしい、最も危険なヴィランだ。不意をつかれ捕らわれてしまったセグとアダムは、ロボから逃れることができるのか!?
長い間封じ込められていた怪物ドゥームズデイも満を持して大暴れ。映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』にも登場した名ヴィランの正体が明かされる。彼は何者なのか、なぜ封印されたのか、そしてなぜ恨みを抱え暴れるのか…。ゾッド将軍によって解き放たれた怪物のこれまで描かれてこなかった切ない過去が、観る者の心を揺さぶる。
アクションもドラマも見応えがパワーアップしているシーズン2。強烈キャラたちの活躍にご注目を。