スーパーヒーローの原点にして頂点に君臨する“スーパーマン”。故郷クリプトン星の壊滅寸前に地球へ送り出されたカル=エルはクラーク・ケントとして地球で生活していたが、持って生まれた能力で人々を守ることを決意。スーパーマンとして地球を縦横無尽に飛び回り、数々の伝説を残してきた。
これまでほとんど明かされてこなかった、偉大なる英雄スーパーマンを生み出したクリプトン星の軌跡。そのひとつがエル家の歴史だ。代々受け継がれてきたエルの名には偉大なる先人たちの功績と壮絶な闘いの傷跡が刻まれている。祖父セグ=エルは、カル=エルに何を託したのか?英雄を生み出したエル家の誇り高き生き様を描いた壮大な叙事詩が、今、語られる。
スーパーマンことカル=エル誕生の200年前、カルの祖父セグ=エルがまだ幼かった頃、クリプトン星では太陽の神“ラオ”が信仰され“ラオの声”である枢機卿が絶対的な権力を握っていた。この時代に先駆的な研究を行い、優秀な科学者として知られていたセグの祖父ヴァル=エル。惑星外の生命体の存在を主張しクリプトン星に迫る危機を訴えるが、 反逆罪で追放され、エル家は名も名誉も失ってしまう。
幼い頃にエルの名を失い、希望が持てないまま成長したセグは、酒場に入り浸る日々を送っていた。そんな彼の前に突然、未来からやってきたという地球人アダム・ストレンジが現れ、クリプトン星を崩壊させ、セグの孫の誕生を阻止しようとする敵の到来を警告する。アダム・ストレンジからキーを託されたセグは、祖先が残した孤独の要塞でヴァルが予見 していた生命体“ブレイニアック”の侵略を知ることに。侵略を阻止しようと動き出したセグ達だったが、そこには大きな犠牲が伴うことに気づくのだった。まだ見ぬエルの名を継ぐ英雄、愛する者が住む星、そして受け継がれてきた歴史のすべてを守ることはできるのか!?
家名が強い力を持つ時代に生きる若者たちは、一族の名誉を次の世代へと繋ぐため、大きな重圧を背負っていた。誰と“契り”を結び、子孫を残すのか。伝統ある名であればあるほど期待は大きく、親族が定めた相手との契りを受け入れるしかなかった。クリプトン星の守護者といわれる戦士の家系ゾッド家に生まれ育ったライタは、忠実な戦士デヴ=エムとの契りが約束されていた。しかし彼女が心から想うのは幼馴染のセグ。セグとライタは決して結ばれることはないとわかっていながら、互いに愛する気持ちを押えられずにいた。一方、セグも、ヴェックス家の娘ニサとの婚約の機会が与えられる。格上のヴェックス家との契りによって、貧しい生活から脱することはできるが、エル家を排斥したヴェックスの紋章をまとわなければならない。流れるエルの血に逆らい、ヴェックスの名を継ぐのか?決断を迫られる...。
誇り高き一族として繁栄していたエル家。科学ギルドとしてクリプトン星の技術発展に貢献してきた。その礎を築いたひとりであるヴァル=エルは、ブレイニアックの侵略を予見するが反逆罪とみなされ追放される。名と名誉を失ったエル家。ヴァルの孫セグ=エルと両親は貧しい地区で密やかに暮らしていた。しかし、正義を重んじるエル家の信念は、強く受け継がれていたのだった。
名誉を重んじる戦士の家系ゾッド。愛よりも、命よりも、家族よりも、名誉のために戦う。ゾッド家の教えを継いだジェイナ=ゾッドは総司令官として軍事ギルドを指揮。娘であり隊員のひとりであるライタ=ゾッドにも手加減はしない。比類なき勇敢さと忠誠心で知られ、義務は必ず果たすゾッド家はクリプトン星の守護者だ。
野望のためなら手段を選ばないヴェックス家。名を残したい願望を原動力に立法ギルドで活躍。家長ダロン=ヴェックスは行政長官にまで上り詰めた。美しき5人娘の中でもとりわけ末娘ニサ=ヴェックスは抜け目がなく、権力から美貌まで武器となるものは全て利用し、欲しいものは手に入れる。恐れ知らずの野心家の魂胆を、誰も見抜くことはできない。
偉大なヒーロー“スーパーマン”を生み出した惑星クリプトン。
そして、これまであまり深堀りされることのなかったエル家の伝説を描くにあたり、一流のスタッフが集められた。
製作総指揮に名を連ねるのはデイビッド・S・ゴイヤー。クリストファー・ノーラン監督による『ダークナイト』3部作の脚本や『マン・オブ・スティール』の脚本、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』の脚本と製作総指揮を務めた、いわば近年のDC映画の陰の立役者だ。
共同製作総指揮に名を連ねるのは「ザ・ラストシップ」のキャメロン・ウェルシュや「スリーピー・ホロウ」で知られるダミアン・キンドラー。また、脚本には「THE FLASH / フラッシュ」の脚本に携わったデヴィッド・コブ、「GOTHAM/ゴッサム」の製作に参加したチャド・ファイブアッシュが参加するなど、DC映像化のプロフェッショナルも集結。さらに、「SHERLOCK/シャーロック」のコーム・マッカーシー、「ウォーキング・デッド」のジュリアス・ラムゼイが監督を務めるなど、実力派スタッフが伝説のはじまりを描き出す。
スーパーマンことカル=エルの2世代前、祖父セグ=エルの若き日が描かれる本作。クリプトン星の将来を担う若者たちには、フレッシュな次世代キャストがキャスティングされた。
セグ=エルを演じるのは、新進気鋭の若手俳優キャメロン・カフ。2016年頃から本格的に俳優業を開始し『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』や「ホテル ハルシオン」などに出演。本作が初の主演作という期待の新星だ。ヒロインには、数多くのTVシリーズに出演し、英国アカデミー賞テレビ部門主演女優賞の受賞歴もあるジョージナ・キャンベル。ライタ=ゾッドという複雑なキャラクターを演じる彼女は「ブロードチャーチ〜殺意の町〜」以来のレギュラー出演となる。その他、ニサ=ヴェックス役のウォーリス・デイやデヴ=エム役のアーロン・ピエールといった、若手俳優陣の活躍も見逃せない。その中でも、俳優にとどまらず監督、脚本家としても活動するショーン・サイポスが、アダム・ストレンジをどのように演じるかに注目だ。
こうした若手を支えるのは、大御所俳優イアン・マッケルヒニー。近年では「ゲーム・オブ・スローンズ」の出演も話題となった彼が、セグ=エルの祖父ヴァル=エルを演じ、物語に深みをもたらしている。伝説の前日譚のために結成されたスーパーチームの可能性は未知数だ。
世界的スーパーヒーロー“スーパーマン”の先祖を辿るというコアなテーマを描く本作には、スーパーマンとゆかりのあるキャラクターが登場。知っていれば、面白さが倍増すること間違いなし。「クリプトン」を120%楽しむために押さえておきたい。
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アダム・ストレンジ
惑星をまたいで活躍するヒーロー。考古学者という一面をもつ地球人だが、ラン星を拠点としている。スーパーヒーロー・チーム“ジャスティス・リーグ・ユナイテッド”の一員である。しかし、セグと出会った時はまだメンバー志望止まり。スーパーマンの命を救うことで、ジャスティス・リーグ入りを実現したい!?
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ブレイニアック
スーパーマンの最も危険な敵のひとり。あらゆる文明から情報と知識を集めながら、宇宙を旅する“世界のコレクター”との呼び名をもつ。恐ろしく頭が良いブレイニアックには、スーパーマンでさえも力のすべてを使って戦わなければならない。ブレイニアックの脅威は、異星人の存在がどれだけ危険であるかを思い出させてくれる。ヴァル=エルは早くからブレイニアックの侵略を予見していたのだが...。
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ゾッド将軍
こちらもスーパーマンの最大の敵のひとり。かつてクリプトン最強の指揮官であったが、犯罪によりファントム・ゾーンに追放される。長年幽閉された復讐を遂げるべく、ファントム・ゾーンの看守の息子カル=エル、すなわちスーパーマンを追い始める。スーパーマン同様クリプトン人であるゾッドは、超人的な身体能力でスーパーマンと互角に戦うことができる。本作に登場するライタ=ゾッドとの関係は...!?
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ラオ
クリプトンの神々の頂点である太陽の神。ラオを信じるラオイズムはクリプトン星で信仰されている宗教である。この声を伝える者として“ラオの声”と呼ばれる枢機卿が存在し、絶対的な権力でクリプトン星の人々を支配している。常にクリプトンの神々をかたどった仮面をかぶっているため、素顔は知れない。