これまで悪魔や悪霊、天使など、あらゆる超常現象(スーパーナチュラル)と戦ってきたウィンチェスター兄弟。サーティーン・シーズンでは、大天使ルシファーの息子・ジャックが誕生。天使と人間の子供ネフィリムが持つ特殊能力によって、並行世界—天界と地獄の戦いが続く荒廃とした最終戦争の世界—とつながる時空の裂け目ができてしまい、母メアリーがルシファーと共に取り残されてしまう。まだ生まれたばかりで自身の強大なパワーを使いこなせないジャックと行動を共にし、パワーをコントロールする術を身につけさせようとするディーンとサム。ジャックの力でカスティエルも復活し、4人で新たな敵・地獄の王子アスモデウスと戦いながら、母メアリーを救うため並行世界へ飛ぶ方法を模索していた。
そのころ並行世界では、ルシファーと並行世界の支配者・邪悪な大天使ミカエルが対立し、最終決戦が始まろうとしていた。意外な協力者ガブリエルの力を借り、ルシファーと共にやっと並行世界にたどり着いたウィンチェスター兄弟。だが、大量の吸血鬼に襲われ、窮地に立たされてしまうサム。サムを助けたルシファーは、息子であるジャックとの仲を取り持つように迫るが、ジャックへの悪影響を恐れ、全員で元の世界へ戻る時にルシファーを並行世界に置き去りにするのだった。
怒ったルシファーはミカエルと手を組み、ジャックを連れ去ろうとする。しかし、ジャックに拒まれたルシファーは、なんとジャックから恩寵(パワー)を吸い取ってしまう。サムたちのピンチを救うため、ミカエルと取引し、魔王ルシファーを倒したディーンだったが、喜びもつかの間、ミカエルに憑依されたままディーンが姿を消してしまい…。
ついに宿敵ルシファーを倒したウィンチェスター兄弟だったが、二人が離れ離れになるという驚きの展開で終わったサーティーン・シーズン。果たして、兄弟の再会は叶うのか。未だかつてない困難にどう立ち向かっていくのか!?
ミカエルに憑依されてしまったディーンは、いつものワイルドさは身を潜め、紳士的なファッションと振舞いに底知れない狂気や恐ろしさを秘めた“ディカエル”(憑依されたディーンのファンが名付けた呼び名)になってしまう。ウィンチェスター兄弟らの絆を弄ぶように立ちはだかるミカエル。“恐ろしいもの”たちを次々と呼び起こし、自らの恩寵入りの血を与えて魔物たちをパワーアップさせては従えていくミカエルは、別世界で果たせなかったカンザス・シティ陥落を、変異させた魔物と人間を戦わせて実現しようとしているのだった…。この世界を征服し、人間も魔物も支配して弄ぼうとする、大天使ミカエルの暴走を止められるのか!?サムたちは、最愛の兄の姿をした敵をどう倒すのか!?ウィンチェスター兄弟、カスティエル、ジャック…、彼らの絆や信頼の強さの分だけ、今回のバトルは困難を極めそうだ。常に予想を裏切る衝撃の展開が続くフォーティーン・シーズン。恐ろしい魔物軍団と人間との最終決戦のカウントダウンが始まろうとしている。
残虐で無情な神々の悪戯。善と悪、正義とは何なのか。
激しいバトルだけじゃない、深みのあるテーマ性やヒューマンドラマも「SUPERNATURAL」の魅力だ。
優雅な物腰でスーツを着こなし、上品な語り口で恐怖を感じさせる、いつもとは真逆なキャラの“ディカエル”となった貴重なディーンはもちろん、兄不在の中、ジャックを兄貴分として優しく支え、失意の中にありながらリーダーシップを発揮するサムの脱・弟キャラ&健気な姿にも注目。イケメン兄弟をいつもとは違ったパターンで楽しめるのは今シーズンならでは。母メアリーに3番目の息子のように思われ、“ウィンチェスター兄弟の末弟”のようなジャックとの、サム×ジャックの違ったコンビの美形兄弟愛も見ものだ。相変わらずのカスティエルの天然ぶりにも癒される。
注目ポイントは何と言ってもサムの成長ぶり。ディーンの不在はそれを描くための布石なのかと思えるほど。そんなサムを兄のように慕うジャック。パワーをなくして己の無力さを嘆きながらも、今できることに励み、ハンターとしての修練を積み、前に進もうとするジャックに萌えるファンも多いことだろう。シーズン後半、ジャックが自分の命を顧みず、みんなのために戦おうとするシーンには胸が熱くなる。家族の絆で結ばれた彼らに、勝利の女神はどう微笑むのか。
そして、記念すべき300話目となる第13話では、ウィンチェスター兄弟の父ジョンが登場。ディーン、サム、メアリーとも再会し、家族の時間を取り戻したのだが…。この世を去ったはずのジョンが現れたことにより、現実が変わってしまうという影響が出始める。一家の幸せな時間は、束の間のものとなってしまうのか!?過去のわだかまりも解け、家族の心がひとつになる感動のストーリーはファン必見!