プロダクション・ノート
 空前のベストセラー・コミック『ジョジョの奇妙な冒険』を実写で映画化する――10年以上前から企画を進行させて来たTBS映画・アニメ事業部は、このビッグ・プロジェクトの監督として三池崇史監督にオファー。実写化に際し、原作を読み込んだ三池は「僕らは原作を味方に映画を作っていきたい」と最大のリスペクトを表明。いっぽう原作者の荒木飛呂彦も「映画は製作サイドにお預けしましたので、監督にすべてお任せします」と互いへの信頼感をもとにプロジェクトは始まった。
 とはいえ、漫画の表現と実写の表現では当然すべてが変わってくる。「実写映像でスタンドを描写する際のイメージ」など原作を読むだけではわからない、実写独自に表現しなければならないポイントについては、荒木に具体的なイメージを確認しつつ進められた。また脚本については、2時間という限られた尺の中で、原作の精神を壊さず、なおかつ原作を読んだことがない観客が初見でも「映画」として楽しめるものにするためには、どうすべきかを念頭に、集英社編集部、ときに荒木の監修のもと、組み立てられ、スタンドのバトルはもちろん、原作の根底にある「サスペンス」要素を盛り込んだ脚本が完成した。