妄想型統合失調症を患う双子の兄トーマスの面倒を見ることを、余命わずかな母親に誓ったドミニク。だがそんな時、図書館で危険な行動を起こしたトーマスは悪名高い収容所に収監されてしまう。ドミニクは必死でトーマスを助けだそうとするが…。現在と過去を交錯しながら、度重なる悲劇に見舞われながらも必死に生きようとするドミニクの苦悩を描く。幼いころから兄の面倒を見ることに人生を捧げてきたドミニクni訪れるのか?そして、母が残した祖父の自伝に隠された家族の秘密とは?「アベンジャーズ」のマーク・ラファロが一人二役を演じエミー賞主演男優賞を獲得した、家族にまつわる犠牲と愛の感動の物語。
妄想型統合失調症を患う双子の兄トーマスの世話をすると病床の母に誓った弟ドミニクの元に、ある日、驚きの知らせが伝えられる。トーマスが湾岸戦争反対を訴え、神に捧げものをすると叫び、自らを傷つけて病院に搬送されたという。その後、退院したトーマスが連れて行かれたのは、ハッチ法医学研究所という悪名高い収容施設だった。ドミニクは手違いだと主張し、必死に阻止しようとするが…。
トーマスが収容された施設のソーシャルワーカー、シェファーに会いに行ったドミニクは、トーマスを元の施設に戻すよう訴える。しかし、裁判所の決定により15日間は出られないと告げられ、新たに担当になったという精神科医のパテルを紹介される。パテルから、トーマスを診察した時の録音テープを聞かされたドミニクは、耳を塞ぎたくなるような家族の痛ましい過去を語るトーマスの声を聞くことになる…。
トーマスと面会するセキュリティ審査に通ったとの知らせを受けたドミニクは、収容施設に駆けつけ、シェファーとともにトーマスと面会する。彼を収容施設から出すには、公聴会に出席してその要求の正当性を主張しなくてはならないが、トーマスは身も心も不安定な状態だった。そんな矢先、ドミニクは喧嘩ばかりが続いていたガールフレンドのジョイからある事実を告げられ、前妻との辛い過去を思い出す…。
大事な公聴会を前に、交通事故を起こしてしまったドミニク。負傷した体で仕事に出るが、更なる惨事に見舞われ、昏睡状態で入院する。そして目覚めた時には、すでに公聴会の日を過ぎていた。見舞いに来たシェファーから、ドミニク不在の公聴会でトーマスが取り乱し、退所の要求が却下された上に、最低1年間収容されることに決まったと聞かされ、ドミニクは絶望する。そんなある日、ある人物が彼を訪ねてくる…。
翻訳された祖父の自伝を読み始めたドミニクは、祖父がシチリアからアメリカへ移住してきた当時の回顧録で初めて祖父の実像を知り、落胆した気持ちでパテル医師の元を訪れる。その後さらに自伝を読み進めたドミニクは、母親の誕生にまつわる衝撃の事実を知る。そんな矢先、トーマスのいる収容所で用務員をしている昔の知人からある情報を得たドミニクは、トーマスを退所させるため大きな賭けに出るが…。
収容所から退所したトーマスを引き取ったドミニクだったが、その晩、寝ていたはずのトーマスが行方不明になる…。騒動の後、ドミニクはトーマスに対するレイの態度を非難して、大勢の前でレイを罵倒する。後日、ドミニクが謝りに行くと、レイは心臓発作を起こして入院していた。レイの看病を通し2人は次第に関係を修復していく。そんなある日、ドミニクはついに本当の父親が誰かを知る…。