現実をハードコアに描いた、リアリズムに徹したHBOの刑事ドラマ。シーズン1では、西ボルティモアを拠点とする麻薬組織を捜査するために、殺人捜査課と麻薬課の厄介ものばかりのメンバーから成る特別捜査班が組織される。
連続ドラマのシーズン1の第1話では、ボルティモア市警察殺人課のジミー・マクノルティ刑事が、自分の無思慮から窮地に陥り、厄介者の麻薬捜査官ばかりから構成される特別捜査班に転属されることになる。この特別捜査班は、麻薬売人組織のボス、エイヴォン・バークスデールと彼が率いる強力な麻薬組織の捜査が使命である。
ディアンジェロに対し不利な証言をした目撃者が殺害され、マクノルティは悪い予感がする。一方で、グレッグスはエイヴォン・バークスデール一味の内部事情を学び、ハーク、カーバーとプレッツは組織が取り仕切っている悪名高き高層住宅「フランクリン・テラス・タワーズ」で厄介な暴動に巻き込まれてしまう。
フランクリン・テラス・タワーズでのハーク、カーバーとプレッツの早朝の「捜査活動」は、銃撃戦へと発展し、少年が片目を失明する羽目に。そのおかげで捜査班に悪評が立つ結果となる。一方、麻薬組織のグループの若頭、ディアンジェロは、ウォレスとボディーにチェスになぞらえ自分達の麻薬組織の仕組みや立場について教育する。その後、彼のちょっとした功績にベルは感心させられる。
強制捜査で検挙した売人たちの罪状認否手続きが進むにつれ、グレッグスとマクノルティは、彼らと取引し、エイヴォンの情報を入手しようとする。また、バークスデールは、ライバルのギャング・リーダーであるオマールの首に賞金を懸ける。一方、マクノルティは、バブルスを送る途中、妻と別居中のためにたまにしか会えない息子のサッカーの試合の見学に立ち寄る。
マクノルティの捜査班は、ようやくバークスデールとその一味を追跡するために、彼らが仲間内で利用しているポケベルの「複製」の許可をもらう。しかし、届くメッセージはコード化されているため、警察内では誰も判読できない。その間、組織内に裏切り者がいると睨んだベルは、ディアンジェロに対し、手下の給料の支払いを止めるように指示し、裏切り者あぶり出し作戦に出る。
殺人課のロールズ警視が、ディアンジェロとエイヴォン・バークスデールに繋がる三つの殺人事件を捜査不十分のまま逮捕に踏み切る。マクノルティとグレッグスは盗聴装置などの仕掛けでせっかく進めてきた捜査が台無しにされそうなので、何とか逮捕を遅らせるようにとダニエルズに進言する、が・・・。
ようやく暗号の解読に成功したグレッグス、ハーク、カーバーとフリーマンは、盗聴で得た情報でドラッグの押収と運び屋の逮捕に踏み切る。エイヴォンとストリンガーは、この出来事で疑念を抱き始め、ピット(低層住宅)での活動を停止する。一方、バンク、マクノルティはガント殺害事件の他の目撃者を探し始める。
マクノルティはストリンガー・ベルが運転していた車のナンバー・プレートを意外な方法で入手する。一方、グレッグスとカーバーは汚い金を運ぶ議員秘書を逮捕するが、彼の釈放を余儀なくされる。その後、オマールは“危ない奴”という評判どおりの行動ぶりを発揮する。
バークスデールはイーストサイドのライバルであるプロップ・ジョーと東西団地対抗バスケットボールの試合で、勝ち負けの賭けをするが、“プロップ”の画策で負けてしまう。一方、ハークとカーバーはウィーベイの手から現金を没収し、オマールの再登場で再び闘争が発生。
ウォレスが留置され、マクノルティとダニエルズは、証言台に立つ前の数ヶ月間この男の身をいかに守るか頭をひねる。シドナーとカーバーはバークスデールの隠れ家の一つを探し出し、プレッツはある情報の発信源を突き止め、才能を披露する。
警察は、サビーノ、ウィーベイとリトルマンの追跡活動を強化。バレルはダニエルズに新聞社の目につくように麻薬密売組織への強制捜査を強行するよう命じる。バークスデールはオーランドの事件以来、自分の地位が下降路線を辿っていることを感じる。
低層住宅の電話が故障中のため、マクノルティとダニエルズはバークスデールの事務所を盗聴することに。ボディーはストリンガーから新しい仕事を仰せつかり、フリーマンはダンサーのシャーディーンを情報提供者として勧誘し、ディアンジェロは叔父の使いで、ニューヨークへと向かう。
シーズン1のフィナーレ。全ての登場人物はエイヴォン・バークスデールも含めて、弱みを持っている。捜査を終わらすべくボルティモア市警のバレル副警察長から圧力がかかってきたため、ダニエルズとマクノルティはこの事件を暴くために更なる権力者の協力を仰ぐ。