謎めいた片腕のよそ者ジョン・J・マクリーディの出迎え方にも、ブラック・ロックの住人には彼らの流儀がある。男には速やかにお引き取り願おう。さもなければ棺桶に入れて送り出すまでだ。
2度のアカデミー賞® に輝くスペンサー・トレイシー(本作でも1955年度主演男優賞でオスカー®ノミネート)演じるのは第二次世界大戦の退役軍人マクリーディ。彼はブラック・ロックにやってきた理由を明かすことなく、脅しや暴力にも冷静さを失わない。ジョン・スタージェス監督(『大脱走』)が徐々に緊張感を高めつつ、マクリーディの任務とこの町の忌まわしい秘密を解き明かしてゆく。町の悪党やその手下にロバート・ライアン、ウォルター・ブレナン、アーネスト・ボーグナイン、リー・マービンら。「俺様の体は馬半分、ワニ半分さ」そううそぶく奴も、マクリーディの方がタフだとすぐに思い知るはずだ。