リトル・オデッサ

一匹狼の殺し屋が”リトル・オデッサ”に帰って来た・・・
1994年ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞・助演女優賞（バネッサ・レッドグレーブ）受賞

ニューヨークのブルックリン南端、ブライトン・ビーチは、ロシア系のユダヤ移民が多く住んでいるため、”リトル・オデッサ”と呼ばれている。かつてロシアン・マフィアのボス、ヴォルコフの息子を殺し、家族と恋人を棄てて姿を消した一匹狼の殺し屋ジョシュアが、仕事のため止むなくこの街に帰ってきた。尊敬する兄との再会を喜ぶ弟のルーベン。元恋人アラも複雑な思いのままジョシュアと撚りを戻す。だが外に愛人を持つ父は、人殺しの息子が余命幾ばくもない病床の母に会うことを許さなかった・・・。
非情なヒットマン、ジョシュアには『レザボア・ドッグス』（92）、『海の上のピアニスト』（99）のティム・ロス、弟ルーベンには『ターミネーター2』（91）、『アメリカン・ヒストリーX』（98）のエドワード・ファーロング、そしてジョシュアの元恋人アラには『チャーリー』（92）のモイラ・ケリー。さらに兄弟の両親を本作品でヴェネチア国際映画祭助演女優賞を受賞した名女優バネッサ・レッドグレーブと、『ニュールンベルグ裁判』（61）でアカデミー賞主演男優賞を受賞しているベテラン、マクシミリアン・シェルが演じている。
監督は南カルフォルニア大学映画科に学んだ製作当時弱冠24歳の俊英ジェームズ・グレイ。監督第1作の本作品でヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞している。