北アメリカの子供たちはイルヴァーモーニー魔法魔術学校に入ります。その起源は謎に包まれています。17世紀、この学校はただの掘っ立て小屋でしたが、20世紀初頭には、世界有数の魔法魔術学校のひとつとみなされるようになりました。
魔法の才能をもつイギリスの子供たちは、中世に設立された、スコットランド高地にある広大な城、ホグワーツ魔法魔術学校への入学許可証を受け取ります。
18世紀までにはその存在が知られるようになりましたが、北アメリカの魔法使いたちは、イギリスのガリオンと同等の通貨と思われるドラゴットを使っていました。シックルやクヌートに値するアメリカ通貨はまだわかっていません。
北アメリカで名を成した杖作りは、シコバ・ウルフ、ジョハネス・ジョンカー、ティアゴ・キンタナ、ヴィオレッタ・ボーヴェです。ボーヴェ店の杖を使用した最も有名な人物は、1920年代にアメリカ合衆国魔法議会(MACUSA)の議長を務めたセラフィーナ・ピッカリーです。
1)この杖が見たい。2)この杖が欲しい。
私たちの見解では、イギリスの魔法使いたちは、マグルのことを危険というより、興味を抱いて見ていたようです。
多くの魔女やノー・マジが無実でありながら悲劇的に命を落としたセイラム魔女裁判が証明するように、彼らがノー・マジを警戒するのにも一理あります。
ヨーロッパに見られる純血種の偏見は、幸いにも、北アメリカの魔法界に定着することはありませんでした。
イギリス魔法政府とマグルの世界はとても似た構造を持っていて、アメリカ魔法界とノー・マジの世界もまた同様に似た構造を持っています。
イギリスには魔法省があり、大臣が統括しています。アメリカ合衆国魔法議会(MACUSA)は議長が運営しています。イギリス魔法省はマグル政府との良好な関係を維持していますが、1920年代までのMACUSAは違いました。
旧世界において、魔女や魔法使いたちが魔法薬を調合する際、その土地の薬剤師たちが手助けをしました。新世界に移住してきた魔法使いたちは、自分たちが遭遇した新たな植物たちの効能を見つけ出し、うまく対応していかなくてはなりませんでした。
スカウラーがいました。彼らは魔法界の賞金稼ぎとして台頭しました。彼らは文字通り、報酬をもらって法執行機関の隙間を埋めながら、迷惑をかける魔法界の犯罪者たちを狩っていたのです。
スカウラーの子孫達の中では魔法能力はたびたび根絶され、その後の多くの世代に魔法全般に対する嫌悪感を植え付けました。
ノー・マジのスカウラーと魔女との悲劇的な恋愛は、ノー・マジのMACUSA襲撃で幕を閉じました。最悪の恋だったと言えるでしょう。
この出来事によって、ノー・マジと魔法族は交わってはならないと命じるラパポート法が施行されました。
19世紀後半にMACUSAによって立法されたことにより、イギリスの魔女や魔法使いとは異なり、アメリカの魔法使い全員が杖の許可証を携帯することが義務づけられたのです。
1920年代以前、ゴースト、ポルターガイスト、魔法動物は、人間界に魔法をさらす可能性があるため、アメリカの魔法政府から脅威とみなされました。
これが、「北アメリカの魔法界の歴史」に書かれた最初の情報です。次はどうなるのか、乞うご期待です。
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出典:POTTERMORE
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