イベントでは佐々木蔵之介、齋藤飛鳥、高橋恭平、木村多江らドラマから映画に続く物語に出演したお馴染みの面々と、映画新キャストの宮世琉弥、津田健次郎、そして青山貴洋監督が登壇!公開を迎えた今だからこそ言えるあんな事、こんな事、様々なトークで大盛り上がり!本作でお父さんが大ピンチの連続を迎えることにちなんで、キャスト陣に訪れた「大ピンチ」エピソードが明らかに!!
そして、数々の大ピンチを乗り越え初日を迎えた"お父さん"を始め、キャスト陣、監督が、『映画 マイホームヒーロー』への熱い思いを語りました!
●イベントレポート
映画を観たばかりの熱気で溢れる観客たちで埋め尽くされた会場の中、ドラマでもお馴染みの面々である、娘の彼氏を殺した父・鳥栖哲雄役の佐々木蔵之介、刑事になり真相を追う娘・零花役の齋藤飛鳥、母・歌仙役の木村多江、ドラマで行方知れずのまま最終回を迎えた恭一を演じる高橋恭平、ミステリアスな謎の青年・大沢役の宮世琉弥、哲雄を追い詰める間野会の"クセ強"ラスボス志野役の津田健次郎、青山貴洋監督が登壇すると、観客からは大きな歓声が湧き上がりました。
ついに公開初日を迎えた本作。改めて初日を迎えた気持ちを聞かれると、佐々木は「公開初日っていうのは本当に今日1日しかないので、今日初日に集まってくださった皆さんと、豊かな時間、幸せな時間を過ごさせていただくことができ嬉しいです。本当にありがとうございます。初日、雪です!(笑)完成披露イベントのときも大雪が降っていまして、雪男か雪女がいるんじゃないかと言っているんですけども(笑)これもいいなと思っています。僕たちが上映後のお客様にお会いするのは初めてですよね。面白かったですか?」と客席に呼びかけると、あたたかい拍手が。続けて「今皆様の笑顔と拍手で迎えられたときに、ちょうど1年ほど前に撮影していたことが報われたなと思いました。この後も楽しんでください。」と挨拶し、温かいムードで舞台挨拶がスタート。
昨年秋に放送され、ハラハラドキドキの展開に中毒者が続出した連続ドラマ。ドラマから続いていた物語が、この映画でついに一つの完結を迎える。青山監督は「ついに最終回ですね。映画の中で哲雄が最後どういう形で終わるのか、どうなっていくのかというところをとても意識して作りました。映画だけ観ても楽しめる作品にしようというところを大事にしていました。映画を観て面白いなと思っていただけたら、その後ドラマに立ち返っていただいても良いですし、原作はまだ完結していないので、原作のラストはどうなるのか、という楽しみ方もあると思います。このあとも『マイホームヒーロー』というものを是非楽しんでください」と映画だけでなく、ドラマも原作も楽しんでほしいと呼びかけました。
ドラマに続き映画版にも出演している佐々木、齋藤、高橋、木村の面々。改めて『マイホームヒーロー』への想いを聞かれると、佐々木は「半グレに、いつもフルネームで『鳥栖哲雄ー!』と呼ばれていて、それが気に入っていまして。鳥栖哲雄の良さは、殺人犯なんですが、ヒーローである、というところ。やっていることは狂気の沙汰なんですけど、底なしの深い家族愛を持っている。ホラーなんだけど、一周回ってコメディに見えるというギャップが面白い役柄だったので、この鳥栖哲雄という役をおもちゃのように大切に遊んでいました。」としみじみと語りました。齋藤は「零花ちゃんはドラマの時は半グレとお付き合いをしたりして、なんでそんなことしちゃうんだろう、と少し心配なところもある女の子でしたが、7年後には逞しくなっていて、7年経っても変わらず家族を大事している姿が、人間的に未熟なところはあっても、一貫して愛を大事にしている姿というのはすごくかっこよく映っていました。零花ちゃんのようになりたいな、と思いながら演じていた部分もあったので、すごく大切な役、大切な作品になりました」と零花への想いを振り返りました。高橋は「この作品がめちゃめちゃ大好きで、想いを込めてやらせていただいていました。家族愛だけでなく、色々な形の愛を感じられる作品です。半グレと家族の戦い、という形が新しくてすごく面白いと思っています。今こうやってたくさんの方に色々な場所で観ていただけていると思うと本当に嬉しいです。」と喜んだ。続いて木村が「私は最初に原作を読んだ時に、ものすごく面白い作品で、この作品で歌仙さんという役を演じることは本当に光栄だと思う反面、本当にこれでいいのかな、という不安な気持ちもありました。どうやって漫画の面白さを集約して、歌仙という役を作り上げていくか、ということに最も悩みましたし、終わってもずっと考えていました。そういう意味では大好きな役になりましたし、これが皆さんの元に届いて、『マイホームヒーロー』を皆さんがたくさん楽しんでいってくださればいいな、と思うと同時に、私も楽しんでいきたいなと思います。撮影が終わってもずっとこの作品のことを考えているような、大好きな作品になりました。」と本作への深い愛情を語りました。
続けて映画版の重要人物の二人を演じた津田、宮世。本作のおすすめポイントを聞かれると、津田は「色々な要素がありますよね。鳥栖哲雄が追い込まれていくスリリングな部分がスピード感溢れる展開で、それが最終的に親子の対決になっていく。その一方で、ある種の家族愛がさらに色濃く立ち上がってくる感じが同時進行で進んでいくことが本当に見事で、他にはない映画に仕上がっているところがおすすめしたいポイントです。」と熱弁。続けて宮世は「今の津田さんの言葉に全てが詰まっているなと思います。濃いキャラクター二人が映画で初登場というところで、鳥栖家をはじめとした『マイホームヒーロー』をかき乱すキャラクターになっているので、ドラマとは違った味が出ていると思います。」と志野と大沢の魅力を語りました。
ここでゲストの皆さんより、本作でお父さんが大ピンチの連続を迎えることにちなんで『「あのとき大ピンチだったな」とつい思い出してしまうエピソード』をフリップで披露。
佐々木は、常に大ピンチを迎えるお父さん顔負けのエピソードを披露、と思いきや...?「大学受験の"受験会場を間違えた"。共通一次の試験を受けようと思って、京都府立大に行ったら、共通一次の会場は京大だったんです。どこに行ったらええんやと思ってクラスを覗いたら、のんびりしている学生さんがいらっしゃって。『これ違うぞ!』と。全部ダメにしたと思って、あ〜〜!と思ったときに...目が覚めたんです(笑)」とまさかの夢オチ。はらはらしながら聞いていた津田は「大事件だと思ったら...夢かい!(笑)ほっとしました。」と安堵の様子。齋藤は、「"インスタグラムを始めたとき"。1,2年前くらいにインスタグラムを初めて、ストーリーズを何回投稿しようと思っても同じ内容が投稿されて、それをあまりにファンの人たちがバカにしてくるから、きーってなっていました(笑)」と可愛らしいエピソードを披露。続けて高橋が「"子どもの頃ブランコ一周、大ピンチ"です。ブランコでどこまで行けるんやろ?って好奇心で漕いでいたら、真上まで行っちゃったんですよ。上まで行ったらチェーンが緩んで下に落ちて、ガチ大ピンチ。大泣きです。お母さんが来てくれて、おんぶされて家に帰りました。他にも当時は木によじのぼったり、好奇心が勝っちゃってたんですよ。本当にバカでした」と幼少期の大ピンチを披露。宮世は「"バラエティーの撮影中にトイレに行きたくなって汗が止まらなかった!!"です。我慢しました。先輩方もたくさんいて、さすがに自分の都合で行きづらくて、大ピンチでした。」と最近起こったという事件を回顧。それを受けて佐々木が「僕もありますね。でも収録中なら行ってしまっても...いや、まだ(立場的に)言われへんな〜(笑)」と宮世の状況を想像して共感のコメント。続けて津田が「昔のことなのですが、"バイクで走っていたら急に10キロしか出なくなった"です。急にスピードが落ちて、どんなにハンドルを回しても10キロしか出ないんですよ。横を自転車が通り過ぎて行くし、後ろの車にクラクションを鳴らされて。焦りましたね。」と笑いながら振り返った。木村は「"新幹線のトイレのドアを開けっぱなしにした"です。ボタンを押すタイプの自動の扉で、ボタンを押して扉が開いたら男性の方が用を足されていて。はっ!と思って、そのまま扉全開のまま逃げて席に戻っちゃったんです。」と明かすと会場は大爆笑。続けて「これを考えながら、最初は私が大ピンチと思ったんですけど、振り返るとその人の方が大ピンチだなって。扉を閉めるためのボタンが(便座から)すごく遠かったんですよ。しばらくオープンのまま大公開してしまったんだなと思って。つい逃げちゃった。本当にごめんなさい(笑)」と懺悔した。
おもしろエピソードの連続で会場が和やかなムードの中、それぞれの出演シーンで見てほしい注目ポイントを聞かれると、佐々木は「演技について迷ったときは、原作の漫画を指針として読んでいました。ドラマのクランクインの日、タバコを投げつけられる瞬間のシーンで、漫画では身体をクロスさせる格好をしていたんですね。それをやってみようと思ってやりました。」と振り返ると、監督が「まるで哲雄が原作から飛び出てきたようでした。」と大絶賛。齋藤は「私が泣いているシーンで、泣きすぎていたから涙を消したというお話を前回の舞台挨拶で監督がされていて、それが皆さんどのシーンかわかったのかな?って。私は全くわからなかったです(笑)」と気になるエピソード。続けて高橋は「分かってくれた方がいるんかな〜いないんかな〜。ドラマでは黒髪だったんですけど、映画では金髪だったんです。これ分かってくれた人どれくらいましたかね?」と笑いを誘うと見事に観客全員が挙手。さらに宮世が「僕今金髪なんですけど、映画では黒髪でした。分かってくれた人どれくらいいますか?(笑)」と高橋の発言をなぞり、続けて「僕はある武器で敵と戦うというシーンがあるんですが、その武器が登場する前、僕の家で哲雄と話しているシーンのときに、佐々木さんが『後々武器を使うから、ここでちょっと武器をいじっておいた方が良いんじゃない?』と言ってくださって。それが映画を観たときにしっかりと繋がっていて、『わあすごい!』となりました。」と先輩からのアドバイスに感激の様子。津田は「鳥栖哲雄のおもちゃ会社の倉庫に行って、哲雄をナイフで切りつけて去っていくときに、棚にあるおもちゃを全部落としていくんです。実はその音がうっすら入っています。撮影では実際のおもちゃ会社の倉庫をお借りしたんですけど、監督に『落としたいです』と言ったら落として良いおもちゃに変えていただいて、僕のわがままを聞いていただきました。」とこれまた本編が気になるエピソードを披露。木村は「家族3人の海辺のシーンで、一番ここぞというところで日の出が見えてくる、というシーンです。あの日の出を狙うために夜からずっと撮影していて、NGも許されない中で、皆が集中して取り組んでいました。どうしてもあの日の出を狙いたいという監督の気持ちがわかりましたし、日の出が見えることで希望が見える、というところが凄く良いシーンで好きです。日が登っていくところを皆さんにも感じていただきたいです」と本編の中でも肝となる大切なシーンを振り返りました。
最後に代表して佐々木が「1年前に撮影していたんですが、そのときは本当に作品を作ることに集中していて、舞台挨拶に登壇してこうやってお客様と会うことは想像していませんでした。それくらい作品を作ることに集中しておりました。皆、精いっぱいやりましたし、それを初日にこうやって多くのお客様と共有できて、この作品がこれから多くの方に愛される作品になってほしいなと思っています。この作品では、何が正義なのか、何が悪なのか、と問われていますが、本当に自分が究極に愛するものを描いていると思いますので、皆さんも自分の大切な人、例えば「お父さん観に行って!」と声をかけていただいたり、大切な人と観ていただけたらなと思います。 皆さんは僕たちのヒーローです。愛される作品に育ててあげてください。今日は本当にありがとうございました。」と締めくくり、舞台挨拶は温かい空気の中、大盛り上がりで終了しました。