本作の大ヒットを記念し、主人公のニュート役の宮野真守さん、ダンブルドア先生役の森川智之さん、グリンデルバルド役の井上和彦さん、人気・実力ともに兼ね備えた3人が揃って登壇し、吹き替え裏話付き舞台挨拶が行われました。
先日、来日したエディ・レッドメインと3年4ヶ月ぶりに対面したばかりの宮野さんは、「本当にマブダチかな?って思いました」とにっこり。「エディと会うのは3回目ですが、(エディと一緒に来日したユーラリー役の)ジェシカとは、はじめましてだったので、エディが僕とジェシカの間を取り持ってくれて。ジェシカに『彼は素晴らしい役者でシンガーなんだよ』という感じで紹介してくれたのですが、僕がシンガーをやっていることも知っているの?ってびっくりしました」と、エディと再会時のエピソードを明かしました。前作に引き続き、師弟関係であるニュートとの掛け合いも多かったダンブルドア先生役の森川さんは、「前作からの登場でしたが、ニュートとは深い間柄な役なので。まもがしっかり、僕の芝居を受け止めてくれたので助かりました。受け止めてくれた?僕の愛!」と、語ると宮野さんも「もちろんですよ!」と自信たっぷり。『ドクター・ストレンジ』やドラマ「ハンニバル」でもマッツ・ミケルセンの吹き替えを務め、本作からファンタビの吹き替えに参戦する井上さんが紹介されると会場からは拍手が。「マッツさんの吹き替えは何度かやらせてもらっているのですが、毎回素敵で、でも今回の役は特に痺れちゃいましたね」と、本作のマッツの色気は随一と井上さんからも太鼓判。宮野さんも「渋すぎる。冒頭からおふたりの素敵なシーンから始まりますが、本当に心掴まれます」とその魅力を語りました。
本作では可愛い魔法動物の登場や白熱する魔法での対決のシーンが盛り沢山ですが、それぞれ好きなシーンやセリフについて聞かれると、宮野さんは「やっぱり魔法動物とのシーンが印象的でした。今回はピケットとテディがふたりで頑張るシーンが多いのですが、特にピケットの自我がどんどん芽生えているというか、めっちゃ可愛いんですよ!」と熱弁。森川さんも「僕もピケットとテディが協力するシーンはすごく気に入っています」と同意し、お茶目でいたずら好きな魔法動物にメロメロの様子。他にも「個人的には冒頭のダンブルドアとグリンデルバルドがレストランで話すシーンは、一言では片付けられないふたりの深い関係性が、とてもよく描かれていて印象的」と森川さんが挙げると、井上さんも同意していました。さらにこの冒頭シーンについて「マッツさんはしゃべる寸前に少し口が開くんですよ。あれがすごいセクシーなんですよね。なのでディレクターさんに、『ここ息入れていいですか?』と提案して、やらせていただきました」と、マッツの特徴的な仕草に合わせてアドリブが加えられたというエピソードが語られると、井上さんの元に台本が!特別にそのシーンの生アフレコが披露され、会場からは拍手が巻き起こりました。
本作では、ニュートたちが魔法界と人間界の支配を企む史上最悪の黒い魔法使い、グリンデルバルドを止めるため、ダンブルドア先生の立てた"5つの魔法のトランク"に隠された"秘密の作戦"を描いていることにちなみ、3人に吹き替え収録を行う上での秘密の作戦を聞くことに。宮野さんの秘密の作戦は「ゆらゆら」。前回のイベントでは、エディと一緒に、カニやサソリに似たマンティコアという魔法動物の動きを真似するダンスを披露していましたが、そのシーンについて触れ「エディの動きにシンクロしたほうが、実際の疲労感なども乗るんじゃないかと思って、ゆらゆら動いてやっていました。でもセンターマイクはずらさない!これが声優の技です」と自信たっぷりに語りダンスも実演!会場からは大きな拍手が起きました。森川さんは「目は口ほどにものをいう」とフリップを出すと、その理由について「ジュードはセクシーな目で芝居するので、僕もマイク前でセクシーな目で芝居しました。普通声優は、俳優の口元を見て吹き替えをするのですが、ジュードの場合は目をみてやりますね」と秘訣を語ると、宮野さんも「確かに目の動きで口の形も変わりますし、そうすることで自然とシンクロしますよね」と納得の様子を見せていました。井上さんが「誰にも言うなよ!」とお茶目に前振りしたフリップには、「脱力」の文字が。「まず演じる前に自分の余計な力を抜いて、演じる人にシンクロする。マッツさんの場合は、たたずまいがそのまま演技になっているから、何を考えて演技しているのかというプランがわからないんです。だから細胞から何からマッツさんになろうという気持ちでじっと画面を見ていると、どういうことを考えて、どういう気持ちなのかなんとなくわかる気がしてくるんですよ」と極意を語りました。アプローチは違えど、それぞれが俳優とのシンクロということを掲げていたことがわかり、森川さんも思わず「やばいファンタビ!これもう完璧な吹き替え版じゃないですか!」と語ると、宮野さんも「もう一心同体ですね!」と吹き替え版の完成度についても自信たっぷりにアピールしました。
最後に宮野さんより「応援本当にありがとうございます!エディもコロナ禍の中での撮影が大変だったということをおっしゃっていましたが、みんなの期待を背負って最新作を打ち出すことは大変だったと思います。でも本当に素晴らしい作品になっています。我々も吹き替えという形での参加になりますが、全力を込めて作ったこの作品が、皆さんの胸に残ることを願っています!ぜひ何度もご覧いただけると嬉しいです」と挨拶があり本イベントの幕は閉じました。