●24秒:
TV シリーズ"WATCHMEN"のロゴカラーは黄色ですが、今回はブルー。
なぜって皆さんお待たせ!
青い超人Dr.マンハッタンがフィーチャーされる回だからです。 ここで青い発光を見せるということは、視聴者にこの人物が本物のDr.マンハッタンであるということを示唆しているんです。
●35秒:
Dr.マンハッタンがわざわざ自分のマスクを被る。警察官がマスクを被り、敵対する第 7 機兵隊もマスクを被るという異常な世界。 アンジェラの祖父は最初の覆面ヒーロー、フーデッド・ジャスティスだった。
そうマスクというのがこの TV シリーズ「ウォッチメン」の重要な要素です。
●37秒:
ここでかかる曲は「ラプソディ・イン・ブルー」と言う曲です。今回Dr.マンハッタンあわせでブルーにちなんだ曲が多いです。
●1分3秒:
A God Walks into ABAR というタイトル。主人公の名前 Aber と a bar(あるバー)をかけています。 なおこのバーの名前が"エディのバー"ですが、原作では サイゴンのバーでDr.マンハッタンとエディ(別名コメディアン)という男が口論となるエピソードがあり、そのオマージュでしょう
●1分30秒:
Dr.マンハッタンがビール2つ持ってアンジェラに近づきます。 原作や映画「ウォッチメン」でも Dr.マンハッタンになる前のジョンが最初の恋人と近づくきっかけはビールであり 映画でも2人でビールを飲むシーンが描かれています。
●2分36秒:
「20分後」というこのセリフ。Dr.マンハッタンは過去・現在・未来の出来事を同時に体験することが出来るのです。 だからDr.マンハッタンが目の前で思い出話をしているなと思ったとしても、 彼にとっては「いま」と同時にその「過去」を同時並行的に体験しているのです。
●3分7秒:
ここでかかる曲はクラシックの名曲「美しく青きドナウ」です。ブルーにちなんだ曲が続きます。
●4分50秒:
水の上歩きますね。イエス・キリストも水の上を歩くとされています。 Dr.マンハッタンを神として表現していることがわかります。 ところでなぜ木星(ジュピター)の衛星なのか? Dr.マンハッタンのかつての恋人ローリーはミス・ジュピターとよばれていました。彼女への未練?
●5分55秒:
あ、あの屋敷は!もうおわかりですね。 エイドリアン・ヴェイトはDr.マンハッタンがつくった、このエウロパにいるわけです。 本作で最大の謎だったエイドリアン・ヴェイトがどこにいるのかが明かされました。
●7分10秒:
ところで「ウォッチメン」とは"見張り"の意味であり、社会を見張るヒーローたちを指していますが、 Dr.マンハッタンの父は時計職人でまさにウォッチマンだったのです。 ウォッチマンからウォッチメンの一人が生まれたというわけですね。チクタクチクタク...
●8分47秒:
この夫妻は見覚えありますね。そう! エウロパの召使たちはみな彼らをモデルにしてDr.マンハッタンが作り上げ、 その後エイドリアン・ヴェイトがクローン技術で量産したわけです。 生命をゼロから作れるDr.マンハッタンとクローンしか作れないエイドリアンの違いです。
●11分11秒:
この聖書のアダムとイブの挿絵は原作ウォッチメンの画を担当したデイブ・ギボンズのタッチに似ている気がします。 調べたところデイブ・ギボンズが本作のために絵を提供したという事実は見つからなかったのですが、 あえて作風を似せているのかもしれません。
●14分24秒:
そう原作や映画でも描かれましたがDr.マンハッタンは進撃の"青い"巨人になって ベトナム戦争をアメリカの勝利に導きます。 なおさすがにこの時は黒い下着らしきものを履いています。
●15分4秒:
Dr.マンハッタンが自分のことを"スーパーヒーロー"といいますが 「ウォッチメン」の世界ではスーパーヒーローと呼ばれるのはDr.マンハッタンだけ。 なぜならスーパーパワーを持っているのは彼だけだから。ミニッツメンとか他のヒーローは生身の人間で"スーパー"ではない。
●18分1秒:
この後Dr.マンハッタンは、カルと名乗るわけですがカルというのはスーパーマンの本名。 つまり彼はこの世界におけるスーパーマンというわけです。 またスーパーマンのコミックが発売された1938年に最初のヒーロー、 フーデッド・ジャスティスが登場という設定になっています。
●18分40秒:
カル役はヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世。 DCコミック・ファンにとっては、あの大傑作『アクアマン』のブラックマンタ役で有名ですね! この人が実はDr.マンハッタンだったというのは事前に知らされておらずファンにとってはサプライズでした!
●20分51秒:
「愛のトンネル」はドリス・デイの名曲です。
なおこのシーンの前にかかる曲はアーマ・トーマスの"Anyone Who Knows What Love Is"らしいのですが、 この曲はヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世出演のイギリス TV シリーズ「ブラックミラー」に使われる曲です。
●23分15秒:
最後の恐怖は1959年の実験の時に。 原作では天才学者ジョンはこの時、実験用装置の中に閉じ込められて大量のエネルギーを浴び、 Dr.マンハッタンに変異。 ジョンは白衣のポケットに入れた腕時計(まさにウォッチ!)を取りに行ったため事故に巻き込まれるという設定でした。
●24分24秒:
ここでかかる曲はフリートウッズによる「ミスター・ブルー」と言う曲です。
●25分:
ヴェイトのアジトにはエキゾチックなものが飾られていますが、 彼はかつてオジマンディアスというヒーロー名を名乗っていたことがあり、 それは古代エジプトのラムセス2世のこと。従ってエジプト王朝を意識した基地となっています。
●26分20秒:
原作や映画で描かれた事件(1985年のNYの悲劇)の時に、 Dr.マンハッタンらヒーローたちはこのエイドリアンの南極のアジトに乗り込んだことがあるのです。
●27分28秒:
第 1 話から謎だった"イカの雨"の正体がやっとわかりましたね。 1985年のNYの悲劇は宇宙からの巨大イカが人類を襲った、という形でエイドリアンが仕組んだわけです。 なのでイカの雨を定期的に降らせることで人々にあの事件をリマインドさせているわけです。
●28分17秒:
人工衛星の名が"小象"ですが、前回アンジェラが象につながれていたりと、 この TV シリーズ「ウォッチメン」では象がなぜかフィーチャーされていますね。
●28分30秒:
ここで鋭いエイドリアンがDr.マンハッタンが地球に戻ってきた理由は色恋沙汰と見抜きます。 Dr.マンハッタンは恋愛の感情を理解しがたい奇跡と考えている節があるのです。 だからいろいろな女性との恋を試している。アンジェラがその中の一人に選ばれたのではないでしょうか。
●30分42秒:
危機の時に反射して能力が目覚める時がある。これ、後々の伏線です。
●31分8秒:
「30年前に作っていたよ」これは原作でエイドリアンがヒーローたちに言う有名かつ 衝撃的なセリフ「35分前に実行したよ」のオマージュです。 35分前に実行したのが、例の巨大イカNY出現事件であり、ヒーローたちはそれを止められず愕然とするという展開でした。
●31分42秒:
無敵、全能のDr.マンハッタンですが、 この"タキオン粒子(超光速で動くとされている粒子)"というのだけが弱点です。後の伏線です。
●33分44秒:
「なにごとにも最後は無い」これは原作の有名なセリフ。 NYのイカ事件を成功させたことで「最後(最終的に)には私は正しかった」と、 自分を正当化するエイドリアンにDr.マンハッタンが言い放つセリフです。 エイドリアンはこの先ずっとこの言葉の意味を考え続けていたのですね。
●35分44秒:
Dr.マンハッタンを演じるのは映画『アクアマン』の宿敵ブラックマンタ演じるヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世。 一方エイドリアンを演じるジェレミー・アイアンズは『ジャスティス・リーグ』等でバットマンに仕えるアルフレッド。 2大DC映画俳優共演です。
●36分50秒:
タルサに行くのがどっちのアイデアだったのか? こういうややこしいことが現在・過去・未来を同時に体験するDr.マンハッタンだからこそ起こります。
●37分46秒:
TV シリーズ「ウォッチメン」を見続けている方はおわかりですが卵というのも、 この「ウォッチメン」における重要なシンボル・アイテムです。
●38分21秒:
パワーの移植は可能・・・この言葉覚えておいてください。後の伏線です!
●39分9秒:
先ほどの「タルサに行くのがどっちのアイデアだったのか?」に繋がります。 タルサに行くのがどっちのアイデアだったのか? この先これと似たようなことが起こります。 それがこのドラマのすべての始まりだとわかります。
●40分50秒:
ひざまずく...明らかにプロポーズの仕草ですよね。つまりあの額に埋め込むリングは結婚指輪です。 だからそれを額からとる、つまりはずすということは2人の結婚生活が終わることを意味します。
●42分15秒:
ここで初めてヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世の青いDr.マンハッタン姿がお披露目となります。 当初、TV シリーズ「ウォッチメン」にはDr.マンハッタンが登場しないと噂されていただけにこれは嬉しい。
●45分18秒:
映画館ドリームランド劇場、第 1 話で描かれた"タルサの虐殺"に出てくる映画館ですね。 なぜ子供たちをあそこに避難させたのか?この後タルサの街にとんでもないことが起こるからです!
●46分30秒:
ここでウィルが紫の服着ていることに注目。そう!フーデッド・ジャスティスのマスクの色ですね。 なお原作ではフーデッド・ジャスティスの正体と言うのは明らかにされません。この設定は TV シリーズオリジナルです。
●50分:
アンジェラがクロフォードのことを過去の時間にいる祖父に言うことで事件が起こる。 先ほどの「タルサ行きはどっちが言ったか?」議論同様、 "未来に起こることを過去の人間に言うから、結果その通りの未来になってしまう"わけです。
●50分48秒:
「タルサに行こう」も「クロフォードがサイクロップスだった」も結果的には同じだが、 "過去が未来を作った"ともいえるし"未来が過去を作ったか"とも解釈できる。 Dr.マンハッタンはこれを、卵が先かと鶏が先かのパラドックスと言っているわけです。
●51分16秒:
この卵、伏線です。
●52分39秒:
恋に落ちる瞬間。
この気持ちを味わうためにDr.マンハッタンは地球にやってきて、 アンジェラと10年に渡る生活を続けてきたといっても過言ではないわけです。 Dr.マンハッタンにとって恋心というのは宇宙の真理を突き詰めるのと同じぐらい重要なテーマのようです。
●53分14秒:
アクション!アクション!アクション! 全エピソードを通じて最も燃える展開です。アンジェラのかっこいいこと!そして美しいこと! アンジェラはジョン・●ィックのようです!(笑)
●54分24秒:
原作等をご存じの方は
"第 7 機兵隊"がかつて存在したロールシャッハというヒーローと同じマスクを被っていることに気づきます。 原作等ではロールシャッハはDr.マンハッタンに"消され"ます。 その時と同じような手法でDr.マンハッタンは覆面の男たちを殺していきます。
●56分37秒:
終わりましたが、まだ席を立ってはいけません。今回のエピソードのみ、 昨今のアメコミ・ヒーロー映画のようにクレジットの後、おまけシーンがあります。
●エンディング:
そうあの仮面の領主が第一号クローンだったのですね! この後、エイドリアン・ヴェイトに待つ運命とは?そして次回、衝撃と感動(本当)のクライマックスです!