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    『ドクター・スリープ』『シャイニング』完結編はいかにして生まれたのか!?S・キング特別インタビュー到着!

    2019.11.27 劇場作品

    「シャイニング」から「ドクター・スリープ」へ...原作のスティーヴン・キングのロングインタビューが到着

    原作者であるスティーヴン・キングの特別インタビューが到着。小説「ドクター・スリープ」のキャラクター造形の裏側や本作のテーマ、今回の映像化について余すところなく語ってくれた。

    『ドクター・スリープ』は、キングの原作はもちろん、キューブリック版『シャイニング』の要素も取り入れ融合させることに成功した。「私はいつも言ってきたんだが、スタンリー・キューブリックの映画版と私の小説の違いは、彼の映画が氷で終わるのに対し、私の小説は炎で終わるという点なんだ」と、自身の原作とキューブリックの映画には大きなへだたりがあった点に言及。「しかし、大人になったダニー・トランスのストーリーを、マイク・フラナガン監督が、自身の明らかにおおらかな心を通して研究してくれた。だからこそ彼はキューブリックの映画をもう少し先へと進めることができ、それによっていろいろな点に"温かさ"が加わっている」と、本作がキングの世界とキューブリックの映画を融合させることに成功したと断言する。「この映画はふたつのことをやっている。まず、これは小説「ドクター・スリープ」の見事な映画版であること。そしてまた、スタンリー・キューブリックの映画『シャイニング』のすばらしい続編であることだ。マイクは、映画『シャイニング』では起きたが、小説「シャイニング」では起きなかったこともいくつかあるという"世界"で、この映画に取り組み、この二つのテーマをうまく成し遂げている」と、監督の手腕を絶賛した。

    ホラー作品を多く世に送り出してきたキングだが、読者には恐怖と同時にエモーションを感じてもらいたいという。「私は、感情的な反応を得られるたびにうれしく思うんだ。それは私が大事にしていることのひとつだ。私は読者に気にしてほしい。読者の心を動かしたい。ホラーというのは、いうなれば、ギターの唯一の弦のようなもの。ほかにも多くのものもある。私は読者を、人間として共感できる人々に会わせたい。友達である人々、世話をする人々、保護者である人々。それがだいたいにおいて、怖い部分をより怖くする要素なんだ」と、登場人物への共感性を生み出すことで恐怖がより増大すると語る。
    本作のキャラクター造形には隠された裏側があったとキングは告白する。「ドクター・スリープ」を執筆したとき、私は長い間、断酒をしていた。私はその視点からダニーのストーリーを書きたかった。というのは......。いや、私は別に自分がふたりの別の人間だったと言うつもりはないよ。それだとこのストーリーを誇張することになってしまうからね。ただ、私自身、「シャイニング」を書いたときの自分とは、相当違っているし、人生において違う場所にいる。それが「ドクター・スリープ」を書こうと思った推進力のひとつだった。このキャラクターに関しては、自分がもっと広い視点で描けると感じたんだよ」大人になったダニーのキャラクターは、キング自身の経験も一部インスピレーションとなった。その中でやはり読者への共感性をキングは大事にしたと言う。「私がやりたくなかったのは、酒を飲むとか飲まないとかについての道徳的なメッセージみたいなものにすることだった。私が目指したのは、このキャラクターを読者、あるいは観客に見せて、何が起きたかを基に、彼ら自身で判断してもらうことだったんだ」

    そして、人とは違う"特別な力=シャイニング"を持つダニーを通して、誰にも通じる普遍的な"勇気"というテーマを伝えたかったとキングは語る。「絵を書くのが好きだったら、それを隠す必要はない。絵をみんなに見せればいい。文字を書くのが好きだったら、書いた文章を勇気を出してみんなに見せればいいんだ。予想される最悪の事態は、誰かが「好きじゃない」と言うだけだ。そしてそれは本当に最悪なことではない。鋭利なもので目を刺されるほど悪くないだろう」と、人と違う特徴があってもそれを周りに明かす勇気を持つことが大事なのだ、と語った。

    映画『ドクター・スリープ』11月29日(金)全国ロードショー

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