マイク・フラナガン監督と原作のスティーヴン・キングの対面の様子と2ショットインタビュー、そして『シャイニング』の"呪われたホテル"を再現する貴重な映像が随所に織り込まれた特別映像が到着した。
冒頭、メイン州にいるキングとフラナガン監督の初対面をとらえる。「今日は僕にとって特別な日だ。スティーヴン・キング原作の映画を2本作ったが、本人に会ったことはなかった。彼は子どものころからずっと、僕のヒーローなんだ」と、キングファンを自称する監督が満面の微笑みをもらす。
続くインタビューでは、"呪われたホテル"=「オーバールックホテル」のTシャツ姿のキングと、幼いダニーが着ていたセーターの「APPOLOロケット」がプリントされたTシャツを着た監督が登場。「「シャイニング」が大好きだ。世界の見方が変わったよ。続編が出版されると知ったときは狂乱し、1~2日で読み終えたよ」という監督は、「ドクター・スリープ」出版直後の2013年にいち早く読了していた熱を込める。原作者のキングは、「大人になったダニーがどうなったのか、ずっと気になっていた。ダニーが大人になった物語を彼の大きな心を通じて描くことで、マイクはキューブリック映画を次の段階へ進ませた」と高評価。
『ドクター・スリープ』では、キューブリック版『シャイニング』の要素も取り入れている。特に舞台となる"呪われたホテル"の再現には力を入れた。監督が「キューブリック映画に敬意を払いつつ、真の続編になるように作り上げていった」と語る中、父ジャックがかつてダニーたちを手にかけようとした際に用いた「手斧」を持った監督の姿、象徴的な柄の絨毯が敷かれたホテルの廊下や雪の迷路を再現するメイキング映像がインサートされる。監督は「同時に映画では描かれなかった、小説「シャイニング」のテーマも描いている」と、再現だけではなく原作の要素も取り入れていると強調する。「小説に基づくことが、この映画を作る唯一の方法だった。しかしキューブリック映画の存在は巨大だ。その二つの世界の融合を試みることができ、非常に光栄だった。スティーヴンの作った美しい物語や登場人物を、象徴的な映像美に落とし込んだんだ」と、キングとキューブリックの二つの世界を融合させた本作への自信をのぞかせた。
ダニーを演じたユアン・マクレガーは、「『シャイニング』は、アルコールに溺れ自制が効かない人間を描く。でも『ドクター・スリープ』の小説と脚本のテーマは"再生"だ」と、ダニーが狂気に取りつかれた父と同じ運命をたどることを恐れ、葛藤する姿が描かれると示唆する。
最後にキングが、「マイクの映画は独立した作品だ。独自の高揚感と観る喜びがある。小説「ドクター・スリープ」の、すばらしい映画版だ。同時にキューブリック映画『シャイニング』のすばらしい続編でもある。観るべき映画だ。参加できたことを誇りに思う」と締めくくっている。