本作の撮影は2017年7月上旬から開始され、監督の強い要望もあり、ほぼ順撮りで行われました。今回到着したメイキング映像では瀧本監督の繊細かつ丁寧な演出で進められた岩田さん、山本さん、斎藤さんの激動の撮影が垣間みることができます。
中でも最後に映し出される木原坂のスタジオが炎上するシーンは、スタッフ・キャスト共に「すごい迫力だった!」と口をそろえた場面。消防車が常時待機するなど安全面には十分の配慮はしているものの、想像以上に燃え盛る炎の熱気に内心スタッフは冷や汗をかいたとか。本物の炎を使いたいという監督の強いこだわりによって、作られたリアリティ溢れる環境下で耶雲(岩田さん)と木原坂(斎藤さん)が激しく火花を散らす、鬼気迫る演技はスクリーンにそのままの迫力で投影され本編の中でも強く印象に残る名シーンとなっています。
また、先日行われたジャパンプレミアの際、岩田さんご本人の希望で急遽、上映終了後に登壇した際のコメント「よくこの映画の宣伝で"ダマされた!"とか"ダマされる!"ていうキャッチフレーズを見かけるかと思うのですが、これは作品をご覧頂いた方にしかお話しできないのですが、この映画の本質は別にあり、人間の中にある欲望や愛情、これが映画の本当のテーマだと思っています。この映画を最後までご覧になって初めて、この映画のタイトルの意味を知り、感動して頂けると思っています。」
"ダマされる""ダマされた"といった宣伝文言の根底にある、映画に込められた観た者の心に深く刻まれる大きなテーマについて言及した、岩田さんのこの熱い想いが込められた言葉は彼からこの言葉を受け取ったジャパンプレミアの来場者はもちろんのこと、公開に先立ち一足先に映画を観ることとなった一般試写参加者たちからも、自然に発せられSNSを始め、大きな盛り上がりを見せています。
【羽田 圭介(小説家)】
丹念に原作を読み込んだはずの自分が、その映像化作品を観てだまされるなんて、どういうことなんだろう?
画にこだわることによって、小説ではいちいち描かれない風景描写の意味合いも含ませることができるのが、映像表現の強みだと思う。あのニュアンスはたぶん、テレビやスマホの画面で観てもあまり伝わらないはず。「今を逃したら、これほどの満足感とともにこの映画を観ることはできない」ということを意識して、さっさと映画館に観にいったほうがいいと思いますね(笑)。
(※映画ナタリーインタビューより抜粋)
【DaiGo(メンタリスト)】
純愛であるがゆえに、綺麗に騙された。恋はやはり期待するからこそ裏切られ、信じるがゆえに騙される、そんなことを思い出させてくれる映画です。
【樋口真嗣(映画監督)】
揺るぎなき「正しさ」をまとった映画です。
まっすぐでぶれることなく硬質で鋭利、精密でありながら激烈。
こういう甘さを徹底的に排除した映画が見たかったし、願わくばもっと増えて欲しいです。
【イソガイ マサト(映画ライター)】
岩田剛典の眼差しと挙動のひとつひとつに心奪われ、翻弄させられ、精度の高い芝居に驚愕!
緻密に仕掛けられた謎と罠に気持ちよくハマり、タイトルの意味が分かるクライマックスでは自然に涙がこぼれる大人のラブ・サスペンスだ。
【新谷 里映(映画ライター)】
事件を解決するだけの単純な謎解きではなく、
そこに横たわる深い愛が絡み合うことで複雑になっていく物語に引き込まれました。
愛によって生まれる罠にあっさりとハマり、きれいにダマされてしまった。
もう一度、観たい!