本日、年10月18日(水)より『キング・アーサー』のブルーレイ&DVDを発売・レンタル開始、デジタル配信開始いたします。さらに、4K ULTRA HD&3D&2Dブルーレイセット、3D&2Dブルーレイセットも発売いたします。この度、チャーリー・ハナムとジュード・ロウの新旧イケメン英国男子の共演で、男性だけでなく、女性も楽しめる本作と、監督であ るガイ・リッチーについて解説したレポートが到着いたしました。
ガイ・リッチーほど"男気映画"が大好きな監督もいない。ブレイクした『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』から『シャーロック・ホームズ』『コードネーム U.N.C.L.E.』まで、そのほとんどが男気映画であり男たちのバディムービー。そんな彼が英国騎士道のオリジン、はたまた男気映画のルーツでもあるアーサー王伝説に目をつけたのは当然といえば当然。彼がメガホンを取った『キング・アーサー』には、リッチーらしい"男気"が満載なのだ。たとえば、娼館で育ったアーサーのガキ大将っぽいというかパンクな存在感。カリスマをもち、権力に反発し、友だちを全力で守ろうとし、自分の運命にも逆らおうとする。そういう優しさと強さと反骨精神のコンビネーションは、これまでのアーサー王伝説系映画にはなかったものであり、いかにものリッチー・テイスト。ほかの監督ならそこに"ラブストーリー"を加えそうだが、そっちに興味の薄いリッチーはそれを拒否。色恋関係ほぼナシで、ひたすらアーサーの成長を追いかけるのだ。
ここでひとつ言っておきたいのは、男気映画しか作ってないリッチーには、意外なことに女性ファンも多いということ。なぜなら、かっこいい男子のかっこよさを追及しているから。これが友情の場合だと、かっこいい男子が二倍になってより嬉しくなる。「シャーロック・ホームズ」シリーズ、そして、続編を是非作って欲しい『コードネーム U.N.C.L.E.』はかっこいい男子が二倍のパターン。彼らの佇まい、彼らのかけあいにクラクラきた女子は、実はかなり多い。考えてみれば本作も、チャーリー・ハナム×ジュード・ロウという新旧の英国男子のぶつかり合いがハイライトである。『シャーロック・ホームズ』のワトソン君とはまったく異なる、久々のジュードの悪役っぷりにドキドキし、ハナムのワイルドな魅力にワクワク出来るのも、リッチー映画の醍醐味のひとつなのだ。
それにしても、このアーサー王伝説はとても新鮮だ。コスチュームプレイでありながら、時代や古さをまったく感じさせないどころか、とても新しいのである。それは『コードネーム U.N.C.L.E.』が、60年代舞台にしながら、"今"を感じさせたのと同じ。リッチーの解釈が新しいからである。彼は古典であろうとリメイクであろうと、必ず自分の解釈で作る。本作のパンクなアーサーがそれを見事に体現しているのだ。
TEXT:渡辺麻紀