『ミュージアム』監督:大友啓史×装飾:渡辺大智、制作秘エピソードや装飾の仕事の魅力を熱く語る!

2017.03.16 ブルーレイ,DVD & 4K UHD/デジタル配信

日本を代表する俳優、小栗 旬、妻夫木 聡と「るろうに剣心」シリーズの大友啓史監督が贈る衝撃のノンストップ・スリラー エンターテイメント『ミュージアム』を本日、3月16日(木)にブルーレイ&DVDリリースいたしました。同日発売となったブーレイ&DVDセットのプレミアム・エディションには3時間を超える豪華映像特典が収録されています。

先日10日(金)3時間を超える本作の特典映像の一部を上映し、次々とヒット作を生み出している大友啓史監督と、その手腕から大友監督から絶大な信頼を得る装飾の渡辺大智を解説者に迎え、メディア向けのティーチイン試写を実施いたしました。

日本映画界屈指のプロフェッショナルが集結した『ミュージアム』の制作エピソードや映画制作に対する熱いこだわりなどを余すこと無く語って頂いた模様をレポートにしてお送りいたします。

■大友監督が語る映画制作における装飾という仕事の重要性

まず監督の大友が、本日のトーク相手に装飾の渡辺を選んだ理由について「装飾はディティールを作り上げていく仕事。フリーになってからずっと彼と仕事をしているが、彼の仕事に魂(ソウル)を感じるので、演出的な部分とは違う作品の側面が伝わると思った」と信頼を伺わせるコメント。さらに、「生活感の部分を装飾がしっかり作っていかなきゃいけない。俳優がセットに入った時に、彼らのイメージを触発していかなきゃいけない。(渡辺)大智くんが作ってくれる物は俳優たちが現場で手に取るから役作りにも大事なんだよね」と装飾という仕事の重要性を語った。

渡辺が「映画に鳴る音も小道具が作っていくと考えると、装飾が一番いろんな分野に踏み込んでいく仕事とも言える。(関わる物が)全部なんですよね。」と言うと、「忘れちゃいけないけど臭いもだよ。霧島(妻夫木聡)が部屋でミンチを作るシーンでは実際に生肉を使っているから現場にだんだん匂いが立ち込めていく。これに俳優が生理的に反応していくのは、ある意味装飾を通しての演出ともいえる」と大友が熱弁。渡辺は「北海道から鹿の肉を取り寄せました(笑)」とこれが狙い通りだったと明かした。

■セットの装飾に対するこだわり、1つのセットにかける熱い想い

「母の痛みを知りましょうの刑」の被害者となる引きこもりでオタクの男性:堤の部屋においてあるアニメグッズの装飾について話が及ぶと、知人に引きこもりやオタクの友達が居なかった渡辺は、秋葉原のアイドルグッズ売り場でこれぞという男性に声を掛け、リサーチをしたという驚きの秘話を告白。「牛丼を奢ってあげるから」と口説き落とした男性と一緒に買物をしながら、堤家の装飾の参考にしたという。

カエル男・霧島邸の地下のシーンでは、大掛かりなセットの装飾を作るために渡辺は朝から晩まで10日間ほどセットに籠もらなければいけなかったらしく、光線過敏症のため人々が無意識的に行っている"太陽の光を浴びる事でリフレッシュすること"ができない霧島の苦悩を自ら体験し、その辛さを痛感したというエピソードも明かした。また、このシーンで妻夫木 聡が使用する包丁も何パターンか用意されていたと明かし、「空間にちゃんとチョイスを作ってくれている」と、俳優が主体的に選べる様に演出する渡辺の仕事ぶりを大友も絶賛していた。さらに、「美術が構成・大枠を考える仕事だとしたら、装飾はキャラクターのディティールのストーリーを語っていく大切な仕事。だからもっと注目されるべき」と熱弁した。

■映画制作の仕事について

最後に特典映像のメイキングや今回の様なトークイベントで制作スタッフにスポットが当たる事についてどう考えるかを問われると、「どういう仕事をしているのかを伝えたい。装飾や撮影、美術などそれぞれ特性を活かす仕事がいっぱいあるので、映画の仕事に興味を持つきっかけになってもらえればいい(大友)」「今、映画をやりたいって言う人が少ない。特に装飾は尚更なので、今回のトークイベントの様な機会をきっかけに一人でも面白そうだと思ってくれる人がいてくれればいい(渡辺)」とそれぞれ制作現場の面白さや魅力を知って欲しいという想いを語った。

本作のメイキング映像"メイキング・オブ・ミュージアム"には2人の他、制作スタッフたちの熱い仕事ぶりが収められている。ぜひ見どころたっぷりの映像特典で彼らの仕事に注目してもらいたい。その他、特典映像には"キャストインタビュー集""イベント映像集"、さらに本作が初タッグとなった小栗旬と大友啓史監督がブルーレイ&DVDのために撮り下ろした"シーンセレクション・インタビュー"などが収録されている。

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