ロナルド・ビリウス・ウィーズリーからの誕生日パーティーに関するアドバイス

本的には、ケータリングがすべてです。さあみなさん、まるでロンの誕生日であるかのような、パーティー気分になってください――実際そうですから。9人家族で育っていれば、毎日がパーティーみたいなものですよね?

いいすぎたかもしれません。でも、これだけの大家族ともなれば(嫌でも)イベントプランナー、デコレーション業者、ケータリング業者の完璧なリストは手元にあることでしょう。そこで、もしもロン・ウィーズリーが自分の誕生日に――彼の友人たち(そして家族)の助けを少し借りながら――ちょっとした盛大なパーティーを開くとしたら、どんなものになるのかを考えてみました。

招待状

はじめに、招待状でパーティーの雰囲気が決まるといっても過言ではありません。なので、吼えメールは絶対なしです。確かにマグルの世界にはすばやく連絡が取れるツールがさまざまありますが、招待客たちに特別感を与えたい場合は、やはり美しくエンボス加工が施された、伝統的な手紙をふくろう便で送る以上の最高のおもてなしはないでしょう。ただし、この仕事には信頼できるフクロウを選ぶことが肝心です。エロールはのろますぎるし、ピッグウィジョンみたいなやかましい子は手に負えません。堂々とした、信頼できるフクロウが必要です――そう、ヘドウィグなんかが最適でしょう。

ドレスコード

服装の点でいえば、ロンの誕生日パーティーならなんでもよさそうな気はしますが、それでも、誰もテシー叔母さんのような格好で登場したくはないと思うので、何よりも先に、着ていく服をじっくりと考えるのがよいでしょう。カビ臭いレースの袖口はなし。スマートなドレスローブならあり。焦げた眉毛は、もちろんなし。お気に入りの魔法アクセサリーは、大歓迎です!結局はあなたが好きな格好をすればよいと思うのですが、ひとつだけアドバイスをするとしたら、ロンはあまり栗色が好きではありません。なので、代わりに美しいミッドナイト・ブルーを着るのなんかどうでしょうか?

ミュージック

普段は(わりと)おおらかなロンのことなので、パーティー中にかかる音楽のプレイリストではさまざまな曲の好みに応じてくれるとは思いますが、ほとんど首無しニックの絶命日パーティーでいつもかかっている曲――30本以上のノコギリを使って演奏されるオーケストラ曲――はそれには含まれないでしょう。それよりも、妖女シスターズの曲をいくつか流すことをお勧めします。ロン自身はクリスマス・ダンスパーティーのほとんどの時間を不機嫌に過ごしたかもしれませんが、出席したほとんどのゲストたちは妖女シスターズの曲をノリノリで踊っていましたから。なにより、ダンブルドア自らが彼らを招いたのであれば、ハズレなわけがありません。

エンターテインメント

色とりどりの花火を打ち上げられるロンの双子の兄たち、フレッドとジョージのようないたずら好きな2人組が知り合いにはいないかもしれませんが――どんな理由であれ――花火は場を盛り上げてくれる主要品目であることに間違いありません。ウィーズリーの暴れバンバン花火やドクター・フィリバスターの長々花火を入手できなかったとしても、マグルの使う普通の花火でも十分見ごたえはあります。ただし、必ず使用方法を守るようにしてください。線香花火や爆竹、回転花火などは綺麗かもしれませんが、どんなウィザード・ウィーズであれ、パーティー出席者の安全に勝るものはありませんからね。

プレゼント

ロンがプレゼント選びの達人かといえば、疑問が沸いてしまいますが――誰か『確実に魔女を惹きつける十二の法則』はいりませんか?――プレゼントを贈る相手のことを考える大切さだけはしっかりと心得ていました。それこそ、さっきの本だって、もちろん自分の母親の前で堂々とハリーに渡したわけではありませんよね?とにかく、誰かに贈り物をする際は、自分が欲しいものではなく相手が欲しいと思っているものを考えるようにしてください。簡単に聞こえるかもしれませんが、ロンがかつてラベンダーからもらったネックレスのことを思い出してみてください。「私の恋人」と書かれた巨大なゴールドチェーンのネックレスはロンを一瞬にしてドン引きさせました。そう考えてみると、ロンとラベンダーは思った以上にお似合いだったのかもしれませんね。ラベンダーもロンと同じように、プレゼント選びの達人ではなかったのですから。

料理

とうとう、どんなパーティーにおいても最も大切な項目にきました。そう、料理です。ロンは母モリーがケータリングチーフとして準備をしてくれたおかげで、ほとんどのパーティーを楽しむことができました。――毎日9人もいる家族(と、ときおり加わるさまざまなお客様たち)の食事を作ってきた彼女の振舞うご馳走は、最も盛大なホグワーツの晩さんにも匹敵するほど素晴らしいのですから。しかも、それらをひとりで作っているのです。とはいえ、誰しもが彼女のような素晴らしいお抱えシェフを持っているわけではありませんし、ましてや魔法の杖を持っている人なんてほんのひと握りでしょう。それでも、自分のパーティーのメニューは早めに考えておくべきということは言わずもがなです。たとえ自由に使える魔法があったとしても、準備こそがすべてなのです。――ロンが分霊箱を探す旅で実感したように、なにもないところから美味しい料理を魔法でぱぱっと出現させられるわけではありません。つまりここで伝えたいのは、「食材の準備はお早めに...」ということ。

食後のチョコレート

...ただし、あるものを除いては。大鍋チョコレートは食材リストから外してください。ロンは過去に一度、大鍋チョコレートのせいで散々な誕生日を迎えたことがあります。その時のことは思い出させたくはないですからね。