『ハリー・ポッターと謎のプリンス』より
アルバス・パーシバル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドアは、ホグワーツの校長以上の存在でした。ドラゴンの血の利用法に関する発見や、ロンドンの地下鉄図のような傷があることや、マーミッシュ語を流暢に話すといったことは、皆さんご存知でしょうが、この最強の魔法使いには、まだまだ知らないことがたくさんあるのです。
ダンブルドアはハリーに、"みぞの鏡"を覗き込んだときステキな靴下を持っている自分が見える、と言いました。ハリーはあとになってダンブルドアが嘘をついていたかもしれないと思いましたが、詮索するのはやめました。
ダンブルドアは本当のことを言わなかったのかもしれない、ハリーがそう思ったのはベッドに入ってからだった。でも......ハリーは枕の上にいたスキャバーズを払いのけながら考えた――きっとあれはちょっと無遠慮な質問だったんだ......
「ハリー・ポッターと賢者の石」より
ダンブルドアは、グリンデルバルドと自分の弟アバーフォースとの戦いの最中に妹が巻き込まれて亡くなったことに、精神的に打ちのめされました。ダンブルドアの深い願望と後悔は、家族に関わることだと明らかになります。J.K.ローリングは最後の作品の後で、ダンブルドアが鏡を覗き込んだとき、アリアナもパーシバルもケンドラも戻ってきて、アバーフォースとも仲直りし、家族全員が揃って幸せそうにしている姿を見たのだと語っています。泣けてきますね。
『ハリー・ポッターと賢者の石』より
ダンブルドアは18世紀のマルハナバチを表す言葉です。J.K.ローリングはハチのように鼻歌を歌いながら城の周りを散策するアルバスを想像するのが好きだったと言っています。率直にほほえましい話です。J.K.ローリングはTwitterで、アルバスがこのシリーズでお気に入りのキャラクターだったと彼に対する愛好心を明かしています(もちろん、ハリー以外にですが)!
小説が出版されたのちに最も有名になったダンブルドアの人間関係のひとつが、ゲラート・グリンデルバルドとの恋愛関係でした。J.K.ローリングは、「ダンブルドアはグリンデルバルドと恋に落ちたが、グリンデルバルドが本性を現したときに恐怖に変わった。でもダンブルドアのために少しだけ言い訳すると、恋は盲目だということです。彼は自分と同じくらい聡明な人間と出会ったのです。ベラトリックスのように、彼もこの聡明な人物に引き付けられ、そしてグリンデルバルドによって大きな失望を味わうのです」と言っています。
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3作目の本の中で、クリスマスディナーを楽しんでいる間に、トレローニー先生がひどく怯えたと書かれています。もし彼女がそのテーブルについたら、13人がそこに座ることになるからです。つまり最初に立ち上がった人が最初に死ぬと彼女は信じていました。ただ彼女が気づかなかったことは、すでに13人の魔女と魔法使いがそのテーブルの席に座っていたのです。ロンのポケットにいたピーター・ペティグリューを含めるならばですが......。
ダンブルドアがトレローニーに挨拶をするために立ち上がった時、彼がそのディナー席から立ちあがった最初の人物になりました。偶然かもしれませんが、もしかしたらJ.K.ローリングがダンブルドアの運命をほのめかしていた可能性もあります。驚きですね!
「ハリー・ポッターと死の秘宝」の中で、グリンデルバルドに宛てたダンブルドアの手紙から、このホグワーツ魔法魔術学校の校長は、若い時に秘宝に執着していたことが明らかになります。だからこそハリー以外に、3つの秘宝全てを所有していた時期がある唯一のキャラクターということに納得できます。グリンデルバルドとの有名な決闘でニワトコの杖を勝ち取ったのち、研究のために借りたジェームズ・ポッターの透明マントを成長したハリーに返すまで、10年ほどマントを所有していました。さらに、蘇りの石も所有しますが、彼がその力をふるおうとしたとき、彼自身が呪われるという恐ろしい結果をもたらしました。
「なぜ」スネイプは前置きもなしに言った。
「なぜその指輪をはめたのです?それには呪いがかかっている。当然ご存知だったでしょう。なぜ触れたりしたのですか?」
マールヴォロ・ゴーントの指輪が、ダンブルドアの前の机に載っていた。割れている。グリフィンドールの剣がその脇に置いてあった。
「わしは......愚かじゃった。いたく、そそられてしもうた......」
「何に、そそられたのです?」
ダンブルドアは答えなかった。
「ハリー・ポッターと死の秘宝」より
私たちが愛するダンブルドアは、目を輝かせながら常に手を差し伸べてくれる存在ですが、J.K.ローリングは、アルバスは少しだけ冷やかになる事があると認めています。2005年にJ.K.ローリングは、「彼は孤立していると思います。またこれまで数人から私と同様な意見も聞きました。あれはたしか、リータ・スキーターが、ルビウス・ハグリッドが雑種であるという事を暴露した記事を出したあとで、彼が家に閉じ込もっていた時の事ですが、私の姉妹が不満そうにこう言ったんです。「なぜダンブルドアはもっと早く助けに行かなかったの?」。私は、「ダンブルドアはハグリッドに考える時間を与えて、自分でこの状況を抜け出すのを待とうと思ったからなの。自分で切り抜ければ、状況はもっとよくなると思ったから」と答えました。
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』より
読者の推論について尋ねられたとき、J.K.ローリングはぺべレル兄弟についての推論を引き合いに出しました。彼らは、それぞれが「死」を出し抜く事で秘宝を手に入れます。その推論では長男はヴォルデモートで、ニワトコの杖で力を追い求めた後殺されました。スネイプは真ん中の弟で、かつて愛した今は亡き少女に思い焦がれ、結局彼女を追いかけるように死にました。ハリーは一番下の弟だと考えられ、死を旧友のように迎え入れます。ハリーが自分の中にあるヴォルデモートの欠片を壊した後に待っていたのがダンブルドアであった事から、ここでいう「死」はダンブルドアだったのではないかとあるファンが言いました。お気に入りの推論について尋ねられたとき、J.K.ローリングは、「ダンブルドアが『死』だという推論は素晴らしく、見事に当てはまっている」とツイートしています。
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出典:POTTERMORE
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』2018年11月23日(金・祝)全国ロードショー
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