先月ついに発売を迎えた本作。現在、レゴ®発祥の地・デンマークの「レゴランド」にて6月に開催された海外での発売記念イベントの模様を4週連続でご紹介しております。
第三回目となる今回は、レゴ®の博物館とも言える、「レゴ®アイデア・ハウス」と、レゴ®の工場についてご紹介いたします。
↓ナビゲーターは「レゴ®アイデア・ハウス」のカルチャー・メディエイター クリスチャン・ライマー・ハウジ氏
レゴ®はどのようにして生まれたのか
創業者オーレ・キアク・クリスチャンセンは、デンマークのビルンの町で大工の事業を営んでいた。ところが、1930年代初頭の世界恐慌により、取引のし易い小さな商品を作らなければならなかったことから、木製玩具作りを始めた。1934年に社名をデンマーク語で「よく遊べ(Leg godt)」を意味する造語である「LEGO®」とし、本格的に玩具事業に乗り出した。
↓初期の木製の玩具。創業者の顧客である農家に身近なモチーフが多い
職人気質のオーレが当初からこだわっていたのは、品質だった。自社の製品に見合う素材はブナ材以外にはないとして、それ以外の木材は一切使用しないという徹底振りだったが、やがて事業が拡大していくにつれ、十分な数量を確保できなくなってしまう。そこで、ブナ材に代わる高品質な素材を模索。ブラスチックで同様に品質を確保出来ると知り、木製玩具の素材をプラスチックで補充するようになる。
↓初期のプラスチック成形機。今と比べると、容量はかなり小さい
↓レゴ®ブロックの前身となる プラスチック製ブロック。第二次世界大戦で英国軍、米軍が欧州を解放したことへのトリビュュートとして、当時デンマークで は英語の名前の製品が出回っていたそう
↓レールの上で動かすことが できるシステム。笛を吹くと電車が動き始め、もう一度吹くと止まる。長く吹くとバックで進むという。1960年代から1970年代にかけて、既にこんなシステムが開発されていたとは驚きだ
こうして生まれたレゴ®ブロック、その後、世界中で爆発的な人気商品となり、日本に入ってきたのもこの頃だった。誰でも一度は遊んだことがあるのではないだろうか。玩具市場にもやってきたデジタル化の波、それによって核となる事業を見失い迷走した時期があったため、2003〜2004年にかけて会社存続の危機にさらされるも、原点回帰で見事に立て直したのである。
レゴ®はどのようにして作られるのか
そんなレゴ®はどうやって作られているのだろう。次に案内されたのは、レゴ®の工場だ。従業員は総勢800人、週7日、24時間昼も夜も稼働しているというビルンの工場は片面500メートルもの長さで、入るとすぐにコンベヤーベルトによって運ばれるプラスチックの箱が目に入ってくる。モジュールと呼ばれる製造ラインは12あり、それぞれにおよそ64のモジュール機があり、さすが、かなり大掛かりだ。
↓モジュール機(左)、パイプを通って原料のグラニュールが運搬される(中央)、できあがったカラフルなブロック(右)
プラスチックの原料はグラニュールで、これがパイプを通して成形エリアに移動する。原料段階では白だが、これに色を付けていき、あのカラフルなレゴ®になるのだ。摂氏240度に加熱され、歯磨き粉状態になったものが、成形モジュールで形づけられる。1日あたり100トンのグラニュールが使用され、1時間あたり490万個ものブロックが製造されるという。
あまり人がいないことに気がつくが、かなりの部分は自動化されており、ロボットが運搬する。天井の下にあるモニターを見て、正常に運転されているかを確認するのが人間の役割だ。
↓ブロックを運搬するロボット(左)、ベルトコンベヤーで運搬される(右)
製造されたブロックは、倉庫に運搬される。天井までの高さ20メートル、総容量42万5千箱という大規模の倉庫だ。ここもまた自動化されており、ロボットによって運搬される。極めて効率的なシステムだ。
↓自動化された倉庫、箱を取り出し届けるまでは2分以内という
開発者インタビュー、レゴ®博物館に工場紹介とお届けして参りました「レゴランド」での『LEGO®スター・ウォーズ/フォースの覚醒』発売記念イベント。最終回となる次回は、いよいよレゴランドのレポートをお届けいたします。 来年には名古屋にも上陸予定のレゴ®のテーマパーク『レゴランド』。ビルンにあるレゴランドの様子を記事にてチェックしてください。
親子3世代に渡り銀河系を駆け回る人気作をレゴ®ゲーム化した『LEGO®スター・ウォーズ/フォースの覚醒』本作は、お子様だけでなく、親子でも楽しんでいただける銀河系最高の冒険です。
今後は、レゴランドでの発売記念イベントレポート第四弾(11/9(水)配信予定)に加え、続々配信予定のDLCの情報をお届けします。ぜひご期待ください!