CAST&STAFFキャスト&スタッフ

  • ベン・アフレック(ジョー・コフリン)

    監督/俳優/脚本家/プロデューサーとして活躍し、米アカデミー賞を2度受賞。近作は、2016年の『ザ・コンサルタント』(17年1月21日日本公開)、世界的大ヒットとなった『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(16)で犯罪と戦う象徴バットマン/ブルース・ウェインを演じた。

    それ以前には、デビッド・フィンチャー監督のヒット作『ゴーン・ガール』(14)に出演。また、12年には、受賞ヒット作『アルゴ』で監督/製作/主演を務めた。イランアメリカ大使館人質事件の最中に6人のアメリカ人を救出する極秘作戦を描いたこの事実に基づくドラマは、大きな賞賛を浴び、米アカデミー/ゴールデングローブ/英アカデミー(BAFTA)賞の最優秀作品賞を受賞。自身もゴールデングローブ/BAFTA/放送映画批評家協会賞の最優秀監督賞を受賞し、BAFTA賞の最優秀男優賞にもノミネートされた。ほかにも、自身は全米監督協会賞、ジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロブとともに全米製作者組合賞を受賞し、キャストとともに全米映画俳優組合(SAG)/全米映画批評会議/ハリウッド映画賞、そしてパームスプリング国際映画祭で最優秀アンサンブル演技賞を獲得。また、この作品は、米アカデミー賞7部門にノミネートされ、作品賞のほかに最優秀脚本賞と編集賞を受賞、アメリカン・フィルム・インスティチュート(AFI)より"その年の優秀作品トップ10"の1本に選出されたほか、数多くの批評家賞でも賞にノミネート/受賞を果たしている。

    『ゴーン・ベイビー・ゴーン』(07・未)で監督デビューを飾り、全米映画批評会議賞最優秀監督デビュー賞など多くの批評家協会賞を獲得した。ほかにも、07年度ハリウッド映画祭で"その年のブレイクスルー監督賞"を受賞。デニス・ルヘインの小説に基づくこの作品では共同脚本も担当した。

    共同脚本/監督/主演を務めた『ザ・タウン』(10)は、AFIより"その年の優秀作品トップ10"の1本に選ばれ、キャストは全米映画批評会議賞最優秀アンサンブル演技賞を受賞。自身は、全米脚本家組合賞を受賞し、ジェレミー・レナーが米アカデミー/ゴールデングローブ/SAG賞の助演男優賞にノミネートされた。

    97年、高い評価を得たドラマ『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』で有名になった。マット・デイモンとともに脚本を書き、出演もしたこの作品で、ふたりは米アカデミー賞最優秀脚本賞、ゴールデングローブ賞、ヒューマニタス賞を受賞。翌98年には、ジョン・マッデン監督の米アカデミー賞受賞作『恋におちたシェイクスピア』に出演し、SAG賞映画部門最優秀アンサンブル演技賞をキャストとともに分かち合った。
    ノワールドラマ『ハリウッドランド』(06)では不運な俳優ジョージ・リーブスを演じて賞賛を浴びた。ベネチア映画祭でプレミア上映され、ボルピ賞最優秀男優賞を受賞。また、ゴールデングローブ賞、放送映画批評家協会賞の最優秀助演男優賞にノミネートされ、ハリウッド映画祭の最優秀助演男優賞を受賞した。

    ほかに、『アルマゲドン』(98)、『恋は嵐のように』(99)、『マネー・ゲーム』(00)、『パール・ハーバー』(01)、『チャンジング・レーン』『トータル・フィアーズ』(共に02)、『デアデビル』(03)、『世界で一番パパが好き!』(04)、『そんな彼なら捨てちゃえば?』『消されたヘッドライン』(共に09)、『カンパニー・メン』(10)、『トゥ・ザ・ワンダー』(12/テレンス・マリック監督)といった幅広い作品に出演している。

    00年、マット・デイモン、クリス・ムーア、ショーン・ベイリーとともにライブプラネット社を創立。第1作目となる「Project Greenlight」はHBOで01年に初回放送された。初めて作品に挑戦するフィルムメーカーの裏側に迫ったこの作品は、批評家/観客/業界の注目を浴びた。「Project Greenlight」の第2シーズンもHBOで03年に放送され、第3シーズンはブラボー放送で05年に放送され、3シーズンすべてがエミー賞にノミネートされた。また、第4シーズンはHBOで15年に放送された。

    映画界での成功に加えて、熱心な人権運動家であり、博愛主義者でもある。10年3月、初めてアメリカを拠点として支援活動をおこなう東コンゴ・イニシアティブ(ECI)を創立。東コンゴの人々の地元コミュニティに基盤を置き、長い間困窮する地域に持続可能な社会を作り出す手助けをしている。また、長年にわたる政治活動家でもあり、多くの慈善事業を強力にサポートしている。

  • エル・ファニング(ロレッタ・フィギス)

    18歳という年齢で、すでに、1960年代のロンドンを舞台にした『ジンジャーの朝 ~さよなら、わたしが愛した世界』(12)の十代の娘から、『マレフィセント』(14)のオーロラ姫、『LOW DOWN 父についての回想録』(14・未)でのジャズピアニストのジョー・アルバニーの娘、そして『アバウト・レイ 16歳の決断』(15・未)でのトランスジェンダーの少年まで、幅広いキャラクターを演じてきた。

    近作には、16年12月に公開されたマイク・ミルズ監督の『20th Century Women』(アネット・ベニング、グレタ・ガーウィグ、ビリー・クラダップ共演)などの出演がある。79年のサンタバーバラを舞台にしたこの物語は、ある少年に人生や愛を教えるために集まった3人の異なる年代の女性を描いている。16年度ニューヨーク映画祭でワールドプレミアがおこなわれた。

    17年には、ジョン・キャメロン・ミッチェル監督の『How to Talk to Girls at Parties』(ニコール・キッドマン、ルース・ウィルソン、アレックス・シャープ共演)が公開予定である。この作品は、ニール・ゲイマンの短編物語に基づき、70年代のロンドンで、女の子がたくさんいるパーティーに、招かれてもいないのに押し掛ける十代の少年ふたりの姿を追いかける。

    最近、ショーン・クリステンセンが脚本と監督を務める『Sidney Hall』の撮影を完了した。この作品は、自分と同年代の若者に向けた本を書いたあと、何の痕跡も残さず失踪した主人公シドニー・ホールの人生を、3つの異なるステージで描いている。

    同じく最近、ハイファ・アル=マンスール監督の『A Storm in the Stars』の撮影も終えた。詩人パーシー・シェリーと18歳のメアリ・ウルストンクラフトの恋愛を描いたこの作品で、社会の期待を押し付けられることを拒絶した若いメアリーを演じている。彼女はのちにメアリー・シェリーと名乗り、小説「フランケンシュタイン」の作者となる。

    ほかの近作では、ジェイ・ローチ監督の伝記映画『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』(15/ブライアン・クランストン、ダイアン・レイン、ヘレン・ミレン共演)でブラックリストに載った有名作家ダルトン・トランボの娘ニコラ・トランボを演じた。また、ニコラス・ウィンディング・レフン監督の『ネオン・デーモン』(16)にも出演。16年度カンヌ映画祭でワールドプレミアがおこなわれたこの作品では、ロサンゼルスに移ってきたのち、若さとバイタリティを"むさぼり食おう"とする美にとり憑かれた女性グループのターゲットとなる、モデル志望のジェシーを演じている。
    前述の『ジンジャーの朝 ~さよなら、わたしが愛した世界』(サリー・ポッター監督)の演技で、英インディペンデント映画賞と放送映画批評家協会賞にノミネートされた。同じく前述の『LOW DOWN 父についての回想録』の演技では、14年のカルロビ・バリ国際映画祭とミルバレー映画祭のスポットライト賞を受賞した。

    そのほかの出演映画には、トッド・ウィリアムズ監督の『ドア・イン・ザ・フロア』(04/ジェフ・ブリッジス、キム・ベイシンガー、ジョン・フォスター共演)、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の米アカデミー賞ノミネート作品『バベル』(06/アドリアナ・バラーサ共演)、テリー・ジョージ監督の『帰らない日々』(07/ホアキン・フェニックス、ジェニファー・コネリー共演)、10年度ベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞したソフィア・コッポラ監督の『SOMEWHERE』、キャメロン・クロウ監督の『幸せへのキセキ』(11)、J.J.エイブラムス監督の『SUPER 8/スーパーエイト』(11)、フランシス・フォード・コッポラ監督の『Virginia/ヴァージニア』(11)、ジェイク・パルトロー監督の『マッド・ガンズ』(14)、前述の『マレフィセント』(アンジェリーナ・ジョリー共演)などがある。また、米アカデミー賞を数部門で受賞したデビッド・フィンチャー監督の『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(08/ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット共演)では、ブランシェットのキャラクターの少女時代を演じた。

  • ブレンダン・グリーソン(トム・コフリン)

    ダブリン生まれの元教師。演技への愛情からキャリアを求め、教師の職を辞した。アイルランドのシアター・カンパニー、パッション・マシンに参加し、それ以来、舞台/映画/TVで活躍し、世界中でファンと賞を獲得してきた。

    ジム・シェリダン監督の『ザ・フィールド』(90・未)で映画デビューを果たし、続いてジョナサン・ルイス監督のTV映画「The Treaty」(91)、マイク・ニューウェル監督の『白馬の伝説』(92)、ロン・ハワード監督の『遥かなる大地へ』(92)で小さな役を得たのち、米アカデミー賞最優秀作品賞を含む5部門で受賞したメル・ギブソン監督の『ブレイブハート』(95)の演技で初めて注目された。パディ・ブレスナック監督の『I Went Down』(97)での演技とジョン・ブアマン監督の『ジェネラル 天国は血の匂い』(98・未)で演じた実在の犯罪者マーティン・カーヒルの演技で、ボストン映画批評家協会の最優秀男優賞を受賞。『ジェネラル 天国は血の匂い』では、アイリッシュ・フィルム&TVアワード(IFTA)とロンドン映画批評家協会の最優秀男優賞も受賞している。

    マーティン・マクドナーが脚本と監督を務めた『Six Shooter』(04)に主演。この作品は米アカデミー賞最優秀実写短編映画賞を受賞した。マクドナー監督とは『ヒットマンズ・レクイエム』(08・未/コリン・ファレル共演)で再びチームを組み、その記憶に残る演技で、ゴールデングローブ/英インディペンデント映画(BIFA)/サテライト/IFTA/英アカデミー(BAFTA)賞にノミネートされた。
    独特の声で、米アカデミー賞にノミネートされた3つのアニメ『The Secret of Kells』(09/トム・ムーア&ノラ・トメイ監督)、『The Pirates! In an Adventure with Scientists!』(12/ピーター・ロード&ジェフ・ニューイット監督)、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』(14)でキャラクターの声を演じ、ドキュメンタリーシリーズ「1916 Seachtar na Cásca」(10)ではアイルランド語のナレーターを務めた。

    ニール・ジョーダン監督の『マイケル・コリンズ』(96)、『ブッチャー・ボーイ』(97・未)、『プルートで朝食を』(05)に出演し、ブアマン監督とは『テイラー・オブ・パナマ』(01)、『イン・マイ・カントリー』(04・未)、『The Tiger's Tail』(06)でもチームを組んでいる。「ハリー・ポッター」シリーズの『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05/マイク・ニューウェル監督)、デイビッド・イェーツ監督の『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07)と『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』(10)に出演し、世界中の観客に知られる俳優となった。ほかに、ジョン・ウー監督の『M:I-2』(00)、スティーブン・スピルバーグ監督の『A.I.』(01)、マーティン・スコセッシ監督の『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02)、ダニー・ボイル監督の『28日後...』(02)、ウォルフガング・ペーターゼン監督の『トロイ』(04)、リドリー・スコット監督の『キングダム・オブ・ヘブン』(05)、ロバート・ゼメキス監督の『ベオウルフ/呪われし勇者』(07)、ポール・グリーングラス監督の『グリーン・ゾーン』(10)、ロドリゴ・ガルシア監督の『アルバート氏の人生』(11)、ダニエル・エスピノーサ監督の『デンジャラス・ラン』(12)、ロバート・レッドフォード監督の『ランナウェイ/逃亡者』(12)、タグ・ライマン監督の『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(14)などがある。ジョン・マイケル・マクドナー監督の『ザ・ガード ~西部の相棒~』(11・未)では、ゴールデングローブ/IFTA/BIFA賞にノミネートされ、同監督の『ある神父の希望と絶望の7日間』(14・未)ではIFTAとBIFAの最優秀男優賞に輝いた。

    サディウス・オサリバン監督のTV映画「チャーチル 第二次大戦の嵐」(09)でウィンストン・チャーチルを演じ、ゴールデングローブ賞とBAFTA賞にノミネートされ、IFTA/サテライト/エミー賞を受賞。

    近作は、ロン・ハワード監督の『白鯨との闘い』(15)、『未来を花束にして』(15/キャリー・マリガン、メリル・ストリープ共演)。後者では再びBIFAの最優秀助演男優賞を受賞した。

    ほかの近作に、バンサン・ペレーズ監督の『Alone in Berlin』(16/エマ・トンプソン共演)、アダム・スミス監督の『Trespass Against Us』(16/マイケル・ファスベンダー共演)、再びファスベンダーと共演した『アサシン クリード』(16)などがある。待機作は、ダイアン・キートンと共演する『Hampstead』。

  • クリス・メッシーナ(ディオン・バルトロ)

    力強く多才な演技力で、数多くの映画/TV/舞台に出演し、活躍し続けている。待機作は、『Blame』で、不安定な生徒と関係をもち、高校の中で嫉妬と復讐を引き起こしてしまう、演劇の代理教員を演じている。

    ゴールデングローブ/全米映画俳優組合(SAG)/米アカデミー賞を獲得したベン・アフレック監督の『アルゴ』(12)に出演し、SAG賞映画部門最優秀アンサンブル演技賞をキャストと分かち合った。2014年、『Alex of Venice』で監督デビューを飾り、出演もした。メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ドン・ジョンソンと共演したこの作品は、トライベッカ映画祭でプレミア上映された。物語は、夫が突然去っていったのち、無理やり自分の人生を立て直す羽目に陥った仕事中毒の弁護士を追いかける。同年、高評価を受けた『Cake ケーキ ~悲しみが通り過ぎるまで~』(未)にも出演し、ジェニファー・アニストンと共演した。

    TVでは、FX放送シリーズ「ダメージ」の第4・第5シーズン(11~12)に繰り返し出演し、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ兵士から転じて民間警備会社の契約社員となり、疑心暗鬼をつのらせていくクリス・サンチェス役を演じた。HBOのエミー賞受賞ドラマシリーズ「ニュースルーム」(12~14)に出演し、ジェフ・ダニエルズ、エミリー・モーティマー、サム・ウォーターストン、ジェーン・フォンダと共演。また、FOX放送のヒットシリーズ「The Mindy Project」の87エピソード(12~16)に出演し、ミンディ・カリングと共演している。

    12年、共同脚本を務め出演もした『Fairhaven』がトライベッカ映画祭でプレミア上映され、絶賛された。この作品で、父親の葬式のためにマサチューセッツ州の海岸の町に戻ってきたデイブ役を演じている。デイブは旧友ふたりと再会し、現実の厳しさを思い知る。同年には、『ルビー・スパークス』にも出演し、女優で脚本家のゾーイ・カザン、そしてポール・ダノと共演、さらにロマンチックコメディ『セレステ∞ジェシー』では、ラシダ・ジョーンズ、アンディ・サムバーグと共演した。

    それ以前には、ノーラ・エフロン監督の『ジュリー&ジュリア』(09)でエイミー・アダムス、メリル・ストリープと共演。この作品は、10年度ゴールデングローブ賞コメディ/ミュージカル映画部門最優秀作品賞を含む、多くの賞にノミネートされた。そのほかにも、脚本も担当したジェニファー・ウェストフェルトと共演し、名ばかり夫婦を演じた『Ira & Abby』(06/ロバート・キャリー監督)、高評価を受けたアラン・ボール監督の『Towelhead』(07)、ポール・ウェイランド監督の『近距離恋愛』(08/パトリック・デンプシー、ミシェル・モナハン共演)、ウディ・アレン監督のヒット作『それでも恋するバルセロナ』(08)、サム・メンデス監督の『お家(うち)をさがそう』(09)、J.J.エイブラムス監督のTV映画「Anatomy of Hope」(09)、『ベン・スティラー 人生は最悪だ!』(10・未/スティラー、グレタ・ガーウィグ、ジェニファー・ジェイソン・リー共演)、ダナ・アダム・シャピーロ監督の『Monogamy』(10/ラシダ・ジョーンズ共演)、マリリン・アグレロ監督の『ジェシカ・アルバの"しあわせの方程式"』(10・未)、M・ナイト・シャマラン製作の『デビル』(10)、ジア・コッポラ監督の『パロアルト・ストーリー』(13/ジェイムズ・フランコ、エマ・ロバーツ、バル・キルマー共演)、『Manglehorn』(14/アル・パチーノ、ホリー・ハンター、ハーモニー・コリン共演)など、多くの作品に出演している。

    多くの舞台出演作には、ニューヨーク・シアター・ワークショップで上演されたキャリル・チャーチル作「Far Away」(スティーブン・ダルドリー演出、フランシス・マクドーマンド共演)、ブロードウェイで上演されたオスカー・ワイルド作「サロメ」(エステル・パーソンズ演出、アル・パチーノ、マリサ・トメイ共演)、アダム・ラップ作「Faster」、アトランティック・シアター・カンパニー公演クレイグ・ルーカス作「This Thing of Darkness」、マンハッタン・シアター・クラブで上演されたメラニー・マーニック作「Blur」、ザ・ニュー・グループで上演されたジェシカ・ゴールドバーグ作「Good Thing」(ジョー・ボニー演出)、そして、04年度トライベッカ演劇祭で初演され、05年度アスペン・コメディ・フェスティバルで最優秀演劇部門審査員賞を受賞したフランク・パグリース作「Late Night, Early Morning」などがある。

    現在、ロサンゼルス在住。

  • シエナ・ミラー(エマ・グールド)

    近作は、デイビッド・グランのベストセラー小説に基づき、ジェイムズ・グレイが監督を務めた『The Lost City of Z』(チャーリー・ハナム、トム・ホランド、ロバート・パティンソン共演)である。この作品は、2016年10月にニューヨーク映画祭でプレミア上映され、17年4月より全米公開予定である。

    それ以前には、米アカデミー賞最優秀作品賞にノミネートされ、世界中で大ヒットを記録した『アメリカン・スナイパー』(14/クリント・イーストウッド監督、ブラッドリー・クーパー共演)に出演。再びクーパーと共演したジョン・ウェルズ監督の『二ツ星の料理人』(15)、アンナ・ボーデン&ライアン・フレック監督のインディ系ドラマ『ワイルド・ギャンブル』(15/未)の演技で15年のハーパーズ バザー賞"その年のイギリス人女優賞"を受賞。さらに同年、コメディ『ビジネス・ウォーズ』(未/ビンス・ボーン、デイブ・フランコ共演)にも出演している。そして、ベン・ウィートリー監督のインディ系ドラマ『ハイ・ライズ』(トム・ヒドルストン、ジェレミー・アイアンズ共演)では、15年の英インディペンデント映画賞(BIFA)の最優秀助演女優賞にノミネートされた。

    高評価を受けた米HBO放送のオリジナルTV映画「ザ・ガール ヒッチコックに囚われた女」(12)の演技で、13年に英アカデミー(BAFTA)賞とゴールデングローブ賞のミニシリーズ/TV映画部門最優秀女優賞にノミネートされた。この作品は、名作『鳥』(63)を撮影中の、ミラー演じるティッピ・ヘドレンとトビー・ジョーンズ演じるアルフレッド・ヒッチコックの関係を掘り下げて描いている。
    これまでにも映画の演技で高い評価を受け、『Interview』(07)の演技ではインディペンデント・スピリット賞主演女優賞にノミネートされ、『ザ・エッジ・オブ・ウォー 戦火の愛』(08・未)でBIFA最優秀助演女優賞とBAFTA賞オレンジ・ライジング・スター賞にノミネートされるなど、多くの賞賛を得てきた。

    ニューヨークで生まれ、英国で教育を受けたのち、ニューヨークにあるリー・ストラスバーグ・インスティチュートでドラマを学んだ。マシュー・ボーン監督の『レイヤー・ケーキ』(04)でダニエル・クレイグが演じるキャラクターの恋愛対象となる女性を演じ、エンパイア賞新人賞にノミネートされ、初めて批評家と観客の注目を集めた。

    ほかの映画出演作には、『カサノバ』(05)、『ファクトリー・ガール』(06)、世界的な大ヒット作でバロネス役を演じて米映画館主協会(NATO)のシネマコン"その年の助演女優賞"に選ばれた『G.I.ジョー』(09)、ベネット・ミラー監督の高評価を得た実話ドラマ『フォックスキャッチャー』(14/スティーブ・カレル、チャニング・テイタム、マーク・ラファロ共演)などがある。
    熟練した舞台女優でもある。05年、ヤング・ビックで上演されたウィリアム・シェイクスピア作「お気に召すまま」(ヘレン・マックローリー、ドミニク・ウェスト共演)でシーリア役を演じ、ウエストエンドデビューを飾り、批評家と観客から絶賛された。09年、「令嬢ジュリー」をパトリック・マーバーが脚色した「After Miss Julie」(マーク・ブロカウ演出、ジョニー・リー・ミラー共演)に出演し、ブロードウェイデビューも果たした。11年には、ウエストエンドのシアター・ロイヤル・ヘイマーケットでリバイバル上演されたテレンス・ラティガン作「炎の道」(トレバー・ナン演出)に出演。

    人道的活動にも熱心である。環境保護団体グローバル・クールの大使として、気候変動問題に真正面から取り組み、インドの法改正に尽力した。現在は、子供たちのチャリティ団体スターライトや、医療ケアを通じた人道支援団体インターナショナル・メディカル・コープスの大使を務めている。

  • ゾーイ・サルダナ(グラシエラ)

    真のハリウッドスターを体現する存在。情熱をもてる役柄を選ぶことによって、多才で尊敬を集める女優としての名声を築いてきた。

    近作は、2009年の大ヒット作『スター・トレック』の第3弾となるアクション満載の『スター・トレックBEYOND』(16/J.J.エイブラムス製作)で、再びウフーラ役を演じて銀幕を美しく飾り、クリス・パイン、ザカリー・クイントと共演した。この作品は、16年7月より世界中で公開された。待機作は、『Guardians of the Galaxy Vol. 2』。1作目で高評価を得たガモーラ役を再演し、クリス・プラット、ビン・ディーゼル、ブラッドリー・クーパーと再び共演する。

    15年12月には、アーティストのシーアの楽曲「Free Me」の情感あふれる最先端の新作ミュージックビデオに出演した。このミュージックビデオは、16年6月にリリースされ、HIVの蔓延に対するさらなる意識をもたらし、ENDHIV財団の資金集めの取り組みを手助けする目的で、広範囲のプラットフォームに使用される予定である。

    記録破りの大ヒット『アバター』(09/シガーニー・ウィーバー、サム・ワーシントン共演)で演じたネイティリ役が最も知られている。このジェームズ・キャメロン監督のSFサスペンスは、歴代最高収益をあげた作品となり、10年度ゴールデングローブ賞最優秀監督賞および最優秀作品賞を受賞。10年度米アカデミー賞においても最優秀作品賞を含む全9部門にノミネートされた。16年後半には、大きな期待が寄せられるこの作品の続編の製作がスタート。

    ほかに、キャリア初の突破口となった役を演じた『センターステージ』(00)、『お葬式に乾杯!』(10・未)、『テイカーズ』(10)、『コロンビアーナ』(11)、『ザ・ワーズ 盗まれた人生』(12)、『ファーナス/訣別の朝』『マイ・ブラザー 哀しみの銃弾』(共に13)、『それでも、やっぱりパパが好き!』(14・未)などに出演。TVでは、NBCの「LAW & ORDER ロー&オーダー」の2エピソード(99)、『ローズマリーの赤ちゃん』(68)をTVミニシリーズに焼き直した「ローズマリーの赤ちゃん ~パリの悪夢~」(14)などに出演している。
    さらに、自身の製作会社シネスターとともにカメラの裏側でも活動している。ふたりの姉妹とともに創立したシネスター社は、前述のNBCのミニシリーズ「ローズマリーの赤ちゃん ~パリの悪夢~」や、AOLデジタルシリーズ「Zoe Saldana Presents My Hero」(14)の製作に携わった。さらに、ミレニアル世代の母親たちが運営するオーストラック・ネットワークとチームを組み、オーサムネスTVのためのデジタルコンテンツを作り出している。台本あり/台本なしコンテンツの両方でオーストラックとパートナーシップを組み、2つのシリーズで製作総指揮を務め、姉妹とともにオーストラックのプラットフォームに合わせたYouTubeチャンネルの開発に携わっている。このライフスタイルネットワークは、YouTube/フェイスブック・ビデオ/ベライゾンのGo90ビデオサービスでデビューする。

    撮影に入っていないときは、子供たちの発育/快適な暮らし/信頼構築にかかわる、有意義な慈善活動に従事している。極めて大切な救命器具とサービスを重病の子供たちやその家族に提供することに重点を置く組織、ブレイブ・ビギニングスと活動をともにしてきた。さらに、放課後の効果的なプログラムと影響力をもつ指導を提供することによって、資源不足のコミュニティに住む若い女性の可能性を推進するために働きかける組織、ザ・ステップ・アップ・ネットワークも支援している。毎年、この組織は、アニュアル・インスピレーション・アワードの式典を開いている。自身はこの賞を14年に受賞した。

    11年、女性ファッション誌「グラマー」が主催する短編映画祭「グラマー・リール・モーメンツ」に出品する短編『Kaylien』(マリン・アッカーマン、ブラッドリー・クーパー出演)で監督デビューを飾った。この作品は、自閉症についての意識を高めるために自身が続けている活動の一環として製作された。自身は、長年、アクターズ・フォー・オーティズム/オーティズム・スピークス/年中行事ライト・イット・アップ・ブルーといった組織に関わることで自閉症に対する認識を提唱してきた。また、10年に壊滅的な被害をもたらした地震のあと、ハイチに救済支援を提供するために休みなく活動しているハイチ・リリーフ・インクにも参加している。さらに、資産を築き、仕事を作り出し、生活水準を高める手助けをする永続的な解決策を通して、貧困を少しでも減らすために作られた組織FINCAとともに活動。10年、貧困から家族を自由にし、家族の生活をより良きものにするために働く世界中の女性たちを支援する"レンド・ア・ハンド"キャンペーンの陣頭指揮を執った。

    14年、ロレアル社の顔となった。海外に働きかけるスポークスモデルとしての役割を果たすため、ロレアル社の化粧品のマルチメディアの広告に多数出演している。

  • クリス・クーパー(フィギス本部長)

    当代で最も尊敬される性格俳優のひとり。2002年、『アダプテーション』(チャーリー・カウフマン脚本、スパイク・ジョーンズ監督)でジョン・ラロシュを演じ、米アカデミー賞とゴールデングローブ賞の最優秀助演男優賞を受賞。この演技で、放送映画批評家協会/ロサンゼルス映画批評家協会/トロント映画批評家協会賞を含め、数多くの批評家協会賞を獲得した。

    17年春、ルーカス・ナスの新作舞台劇「A Doll's House, Part 2」(ローリー・メトカーフ、ジェイン・ハウディシェル、コンドーラ・ラシャド共演)でブロードウェイの舞台に立つことになっており、準備を進めている。スコット・ルーディンがプロデュースする「A Doll's House, Part 2」は、17年4月27日にジョン・ゴールデン・シアターで幕開けする予定である。

    16年には、Huluの9時間オリジナルミニシリーズ「11/22/63」に出演。スティーブン・キングの小説に基づき、J.J.エイブラムスが製作総指揮を務めたこの作品で、タイムトラベルのポータルが存在する地元食堂の風変わりなオーナー、アル・テンプルトンを演じ、ジェイムズ・フランコと共演している。

    15年度トロント国際映画祭でプレミア上映され、16年4月に全米で劇場公開されたジャン=マルク・バレ監督の『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』(ジェイク・ギレンホール、ナオミ・ワッツ共演)に出演。この作品は、妻の悲劇的な死のあと、自分の空虚な心を理解できずに苦しむ投資銀行家を描いている。

    13年、ブロードウェイのヒット作をジョン・ウェルズ監督が映画化した『8月の家族たち』(メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツ、ユアン・マクレガー共演)でストリープ演じるバイオレットの義理の弟チャールズ・エイケンを演じた。この作品は、13年12月よりアメリカなど各国で公開され、全米映画俳優組合(SAG)賞映画部門最優秀アンサンブル演技賞、放送映画批評家協会賞最優秀アンサンブル演技賞にノミネートされるなど、多くの賞賛を受けた。14年、マーク・ウェブ監督の『アメイジング・スパイダーマン2』(アンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーン、デイン・デハーン共演)では、ハリー・オズボーンの父親ノーマンを演じた。ジェイムズ・スティーブン・サドウィズが脚本と監督を務める『Coming Through the Rye』(15)では、アメリカの偉大な作家、J・D・サリンジャーを演じている。15年12月25日に全米公開された『ジョイ』(15・未/デイビッド・O・ラッセル監督、ジェニファー・ローレンス、ブラッドリー・クーパー共演)にも出演。
    また、ロバート・レッドフォード監督の『ランナウェイ/逃亡者』(12)では、70年代の過激派グループ、ウェザーマンのメンバーで優柔不断なダニエル・スローン役を演じた。

    ジョン・ウェルズが脚本と監督を務めた『カンパニー・メン』では、ベン・アフレック、ケビン・コスナー、トミー・リー・ジョーンズと共演。10年度サンダンス映画祭でプレミア上映されたこの作品は、リストラを生き抜こうと苦闘する3人の男を中心に描いている。同じく10年には、ジュリー・テイモア監督の『テンペスト』(ジャイモン・フンスー、ヘレン・ミレン共演)でアントーニオ役を演じ、アレン・コールター監督のロマンチックドラマ『リメンバー・ミー』(ロバート・パティンソン、ピアース・ブロスナン、エミリー・デ・レイビン共演)にも出演。さらに、『ザ・タウン』(ベン・アフレック、ブレイク・ライブリー、ジェレミー・レナー、レベッカ・ホール共演)にも出演した。この作品は10年9月にトロント国際映画祭でプレミア上映され、続いて、放送映画批評家協会/米映画協会(AFI)/全米映画批評会議賞にノミネートされ、多くの映画協会賞に輝いた。『ザ・マペッツ』(11)では、悪役テックス・リッチマンを演じている。

    それ以前には、ドラマ『ニューヨーク、アイラブユー』(08)に出演。この作品は、シェカール・カプール、ジョシュア・マーストン、ブレット・ラトナー、アレン・ヒューズなど現在最も創意に富んだ映画監督たちによって描かれるオムニバス映画である。また、イヴァン・アタルが脚本と監督を務めた「イヴァン・アタル監督のソーホー」編に出演し、ロビン・ライト・ペン、イーサン・ホーク、マギー・Qと共演した。また、モーリス・センダックの児童文学を大スクリーンに描き出したスパイク・ジョーンズ監督の『かいじゅうたちのいるところ』(09)では、ダグラスの声を担当。
    07年、ピーター・バーグ監督の『キングダム/見えざる敵』に出演し、ジェイミー・フォックス、ジェニファー・ガーナー、ジェイソン・ベイトマンと共演した。この作品は、中東にあるアメリカの施設が爆破され、その調査に送り込まれたアメリカ政府の捜査官チームの物語が描かれている。同年秋にはピアース・ブロスナン、パトリシア・クラークソン、レイチェル・マクアダムスと共演する『あぁ、結婚生活』に出演。この作品はトロント国際映画祭でプレミア上映され、ニューヨーク映画祭にも出品された。
    同じく07年のはじめには、ビリー・レイ監督の『アメリカを売った男』(ライアン・フィリップ共演)で、ロシアに国家機密を漏らしたスパイ行為で逮捕された、有名なFBI捜査官ロバート・ハンセンを演じた。この見事な演技で、アメリカ中の批評家から絶賛された。
    それ以前には、『カポーティ』(05)、サム・メンデス監督の『ジャーヘッド』(05)、スティーブン・ギャガン脚本/監督の『シリアナ』(05)で強烈な脇役を演じている。

    友人でもあるジョン・セイルズ監督と『Silver City』(04)で再びチームを組んだ。地元の選挙につながるコロラド州の小さな町の物語と出来事を時系列で追ったこの政治ドラマ/殺人ミステリーは、トロント映画祭でプレミア上映された。
    03年、ベストセラー小説に基づくゲイリー・ロス監督の『シービスケット』(トビー・マグワイア、ジェフ・ブリッジス共演)に出演。調教師トム・スミスの演技で、SAG賞にノミネートされた。同年、HBOのTV映画「美しきイタリア、私の家」(マギー・スミス共演)の演技でエミー賞にノミネートされた。

    02年、『ボーン・アイデンティティー』でCIAの物議を醸した秘密作戦トレッドストーンの首謀者を演じた。04年、続編『ボーン・スプレマシー』のフラッシュバックのシーンに同役で登場。
    ローランド・エメリッヒ監督の米独立戦争を描いた大作『パトリオット』(00/メル・ギブソン共演)では、バーウェル大佐を演じた。また、ボビー&ピーター・ファレリー監督のコメディ『ふたりの男とひとりの女』(00/ジム・キャリー共演)にも出演。

    99年には、米アカデミー賞受賞作『アメリカン・ビューティー』(ケビン・スペイシー、アネット・ベニング共演)の演技でSAG賞を受賞。この見事なドラマで、息子の一挙手一投足を執拗に監視する厳格な元海軍大佐を演じた。
    同じく99年には、アマチュアのロケットファンの成長を描いて高評価を得たドラマ『遠い空の向こうに』で主人公の父親を演じた。この作品は、99年度ベネチア/ドービル映画祭で上映され、注目を浴びた。それ以前には、ジョン・セイルズ監督の『真実の囁き』(96・未)の演技で97年のインディペンデント・スピリット賞最優秀男優賞にノミネートされた。その10年前に、同じセイルズ監督の『メイトワン-1920』(87)で映画デビューを飾った。

    ほかに、『希望の街』『真実の瞬間(とき)』(共に91)、『ボーイズ・ライフ』(93)、『マネートレイン』(95)、『評決のとき』(96)、『大いなる遺産』(98)、ロバート・レッドフォード監督の『モンタナの風に抱かれて』(98)などがある。
    TVでは、ミニシリーズ「ロンサム・ダブ」(89)や「Return to Lonesome Dove」(93)など多くの長時間番組に出演。また、「American Playhouse」の1エピソード「Journey Into Genius」(88)、「カリブの失楽園」(90)、「In Broad Daylight」「告発弁護人」(共に91)、「ベッド・オブ・ライズ/妻の告白」「Ned Blessing: The True Story of My Life」(共に92)、「One More Mountain」(94)、「LOW & ORDER ロー&オーダー」の1エピソード(96)、「Alone」(97)、HBOのTV映画「ブレストマン/豊胸外科医」(97)などのTV映画やシリーズ物に出演した。

    ミズーリ州カンザスシティに生まれ、ミズーリ大学スクール・オブ・ドラマで学び、ニューヨークの舞台でプロとしてのキャリアをスタートさせた。舞台作品には、ブロードウェイで上演された「Of the Fields Lately」、さらに「The Ballad of Soapy Smith」「A Different Moon」などがある。

  • ベン・アフレック(監督/脚本/製作)

    監督/俳優/脚本家/プロデューサーとして活躍し、米アカデミー賞を2度受賞。近作は、2016年の『ザ・コンサルタント』(17年1月21日日本公開)、世界的大ヒットとなった『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(16)で犯罪と戦う象徴バットマン/ブルース・ウェインを演じた。

    それ以前には、デビッド・フィンチャー監督のヒット作『ゴーン・ガール』(14)に出演。また、12年には、受賞ヒット作『アルゴ』で監督/製作/主演を務めた。イランアメリカ大使館人質事件の最中に6人のアメリカ人を救出する極秘作戦を描いたこの事実に基づくドラマは、大きな賞賛を浴び、米アカデミー/ゴールデングローブ/英アカデミー(BAFTA)賞の最優秀作品賞を受賞。自身もゴールデングローブ/BAFTA/放送映画批評家協会賞の最優秀監督賞を受賞し、BAFTA賞の最優秀男優賞にもノミネートされた。ほかにも、自身は全米監督協会賞、ジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロブとともに全米製作者組合賞を受賞し、キャストとともに全米映画俳優組合(SAG)/全米映画批評会議/ハリウッド映画賞、そしてパームスプリング国際映画祭で最優秀アンサンブル演技賞を獲得。また、この作品は、米アカデミー賞7部門にノミネートされ、作品賞のほかに最優秀脚本賞と編集賞を受賞、アメリカン・フィルム・インスティチュート(AFI)より"その年の優秀作品トップ10"の1本に選出されたほか、数多くの批評家賞でも賞にノミネート/受賞を果たしている。

    『ゴーン・ベイビー・ゴーン』(07・未)で監督デビューを飾り、全米映画批評会議賞最優秀監督デビュー賞など多くの批評家協会賞を獲得した。ほかにも、07年度ハリウッド映画祭で"その年のブレイクスルー監督賞"を受賞。デニス・ルヘインの小説に基づくこの作品では共同脚本も担当した。

    共同脚本/監督/主演を務めた『ザ・タウン』(10)は、AFIより"その年の優秀作品トップ10"の1本に選ばれ、キャストは全米映画批評会議賞最優秀アンサンブル演技賞を受賞。自身は、全米脚本家組合賞を受賞し、ジェレミー・レナーが米アカデミー/ゴールデングローブ/SAG賞の助演男優賞にノミネートされた。

    97年、高い評価を得たドラマ『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』で有名になった。マット・デイモンとともに脚本を書き、出演もしたこの作品で、ふたりは米アカデミー賞最優秀脚本賞、ゴールデングローブ賞、ヒューマニタス賞を受賞。翌98年には、ジョン・マッデン監督の米アカデミー賞受賞作『恋におちたシェイクスピア』に出演し、SAG賞映画部門最優秀アンサンブル演技賞をキャストとともに分かち合った。
    ノワールドラマ『ハリウッドランド』(06)では不運な俳優ジョージ・リーブスを演じて賞賛を浴びた。ベネチア映画祭でプレミア上映され、ボルピ賞最優秀男優賞を受賞。また、ゴールデングローブ賞、放送映画批評家協会賞の最優秀助演男優賞にノミネートされ、ハリウッド映画祭の最優秀助演男優賞を受賞した。

    ほかに、『アルマゲドン』(98)、『恋は嵐のように』(99)、『マネー・ゲーム』(00)、『パール・ハーバー』(01)、『チャンジング・レーン』『トータル・フィアーズ』(共に02)、『デアデビル』(03)、『世界で一番パパが好き!』(04)、『そんな彼なら捨てちゃえば?』『消されたヘッドライン』(共に09)、『カンパニー・メン』(10)、『トゥ・ザ・ワンダー』(12/テレンス・マリック監督)といった幅広い作品に出演している。

    00年、マット・デイモン、クリス・ムーア、ショーン・ベイリーとともにライブプラネット社を創立。第1作目となる「Project Greenlight」はHBOで01年に初回放送された。初めて作品に挑戦するフィルムメーカーの裏側に迫ったこの作品は、批評家/観客/業界の注目を浴びた。「Project Greenlight」の第2シーズンもHBOで03年に放送され、第3シーズンはブラボー放送で05年に放送され、3シーズンすべてがエミー賞にノミネートされた。また、第4シーズンはHBOで15年に放送された。

    映画界での成功に加えて、熱心な人権運動家であり、博愛主義者でもある。10年3月、初めてアメリカを拠点として支援活動をおこなう東コンゴ・イニシアティブ(ECI)を創立。東コンゴの人々の地元コミュニティに基盤を置き、長い間困窮する地域に持続可能な社会を作り出す手助けをしている。また、長年にわたる政治活動家でもあり、多くの慈善事業を強力にサポートしている。

  • レオナルド・ディカプリオ(製作)

    米アカデミー賞受賞経験と5度のノミネート経験をもつ俳優/プロデューサー/活動家。

    最近、ナショナル ジオグラフィックの気候変動を扱ったドキュメンタリー『地球が壊れる前に』(16)で製作を担当。この作品は世界中で6300万人以上の視聴者を獲得した。また、象牙密売の暗い世界に目を向けたNetflixのドキュメンタリー『The Ivory Game』(16)では製作総指揮に携わっている。

    2015年、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の『レヴェナント:蘇えりし者』に主演し、16年に開催された米アカデミー賞で最優秀主演男優賞を受賞。同じく、ゴールデングローブ賞映画ドラマ部門最優秀男優賞、全米映画俳優組合(SAG)賞最優秀主演男優賞、放送映画批評家協会賞最優秀男優賞も獲得した。

    それ以前には、マーティン・スコセッシ監督との4度目のコラボレーションとなる『シャッター アイランド』(10)や、クリストファー・ノーラン監督の超大作『インセプション』(10)に出演。タイトルロールを演じた『J・エドガー』(11/クリント・イーストウッド監督)の演技ではゴールデングローブ/放送映画批評家協会/SAG賞にノミネートされた。『ジャンゴ 繋がれざる者』(12)と大ヒット作『華麗なるギャツビー』(13)に出演し、前者でゴールデングローブ賞にノミネート。マーティン・スコセッシ監督の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(13)では製作と主演を務め、ゴールデングローブ賞ミュージカル/コメディ映画部門最優秀男優賞を受賞し、米アカデミー賞にも俳優として最優秀主演男優賞に、プロデューサーとして最優秀作品賞にノミネートされた。また、Netflixとパートナーシップを組み、アフリカのコンゴ民主共和国にあるヴィルンガ国立公園でのゴリラの保護活動を観察し、米アカデミー賞にノミネートされたドキュメンタリー『ヴィルンガ』(14・未)の製作総指揮も務めている。
    前述の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で米アカデミー賞2部門にノミネートされる以前には、エドワード・ズウィック監督のドラマ『ブラッド・ダイヤモンド』(06)の演技で07年の米アカデミー賞にノミネートされ、ゴールデングローブ/放送映画批評家協会/SAG賞にもノミネートされた。また同07年は、米アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した『ディパーテッド』(06/スコセッシ監督)の演技でも、ゴールデングローブ/英アカデミー(BAFTA)/放送映画批評家協会/SAG賞にノミネートされた。さらに、『ディパーテッド』のキャストとともにSAG賞映画部門最優秀アンサンブル演技賞にもノミネートされている。

    それ以前には、スコセッシ監督の高評価を受けた伝記映画『アビエイター』(04)の演技で米アカデミー賞にノミネートされた。このハワード・ヒューズの演技では、ゴールデングローブ賞映画ドラマ部門最優秀男優賞を受賞し、放送映画批評家協会/BAFTA賞にもノミネートされた。また、SAG賞では、最優秀男優賞、そしてキャストとともに映画部門最優秀アンサンブル演技賞にもノミネートされた。
    俳優の仕事に加えて、自身の製作会社アッピアンウェイを立ち上げた。製作部部長をジェニファー・デイビソンが務めている。アッピアンウェイ社の旗印のもと、高い評価を受ける環境をテーマにしたドキュメンタリー『The 11th Hour』(07・未)の脚本/製作/出演/ナレーションを担当。アッピアンウェイ社のそのほかの製作作品には、前述の『アビエイター』や『シャッター アイランド』に加えて、『パブリック・エネミーズ』『エスター』(共に09)、『赤ずきん』(11)、ジョージ・クルーニー監督のゴールデングローブ賞ノミネート作品『スーパー・チューズデー ~正義を売った日~』(11)、『ファーナス/訣別の朝』(13/クリスチャン・ベール、ウディ・ハレルソン出演)、『ランナーランナー』(13/ジャスティン・ティンバーレイク、ベン・アフレック出演)などがある。アッピアンウェイ社の待機作には、オットー・バサースト監督の『Robin Hood』(ジェイミー・フォックス、タロン・エジャトン出演)、日本の漫画を映画化する『Akira』、「ミステリー・ゾーン」(59~64)の映画版『The Twilight Zone』、ジョナ・ヒル主演の『The Ballad of Richard Jewell』を含めたビリー・レイが脚本を手がける3作品などがある。

    カリフォルニア州ハリウッド生まれ。14歳で演技を始めた。マイケル・ケイトン=ジョーンズ監督がトバイアス・ウルフの自伝を映画化したドラマ『ボーイズ・ライフ』(93)に出演し、ブレイクする。同年、ラッセ・ハルストレム監督の『ギルバート・グレイプ』(93)で知的障害を抱えた青年を演じ、初めて米アカデミー賞とゴールデングローブ賞にノミネートされた。この作品では、全米映画批評会議賞最優秀助演男優賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞ニュー・ジェネレーション賞を受賞した。

    95年には、サム・ライミ監督の西部劇『クイック&デッド』を皮切りに、まったくイメージの異なる3本の映画に出演。そのうちの1本『バスケットボール・ダイアリーズ』で演じたドラッグ中毒のジム・キャロル役の演技で絶賛され、またアグニェシュカ・ホランド監督の『太陽と月に背いて』では性の嗜好が広い情緒不安定な詩人アルチュール・ランボー役を演じた。翌年の96年には、バズ・ラーマン監督がウィリアム・シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」を現代風に脚色した『ロミオ+ジュリエット』に主演し、ベルリン国際映画祭最優秀男優賞を受賞。また同年のオールスターキャストが揃った『マイ・ルーム』ではキャストとともにSAG賞最優秀アンサンブル演技賞にノミネートされた。

    97年にはケイト・ウィンスレット共演の大ヒット作『タイタニック』に主演し、ゴールデングローブ賞にノミネートされた。この作品は最優秀作品賞を含む米アカデミー賞11部門を受賞し、あらゆるボックスオフィスの記録を塗り替えた。ほかに、双子の役に挑戦した『仮面の男』(98)、ウディ・アレン監督の『セレブリティ』(98)、『ザ・ビーチ』(00)、マーティン・スコセッシ監督と初めてチームを組んだ『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02)、自身がゴールデングローブ賞にノミネートされた『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(02/スティーブン・スピルバーグ監督)、リドリー・スコット監督の『ワールド・オブ・ライズ』(08)、ウィンスレットと再共演し7度目のゴールデングローブ賞候補となった『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』(08/サム・メンデス監督)などがある。

    前述のドキュメンタリー『The 11th Hour』のようなクリエイティブな作品を製作し、民意を高める数多くの運動で陣頭指揮を執り、レオナルド・ディカプリオ財団を立ち上げるなど、地球規模の環境問題に取り組んでいることで知られている。アッピアンウェイ社とともに、Netflixとパートナーシップを組み、環境をテーマにしたドキュメンタリー『Catching the Sun』『How to Change the World』(共に15)の製作に携わった。また、世界自然保護基金、天然資源保護協議会、国際動物愛護基金の理事を務めている。

  • デニス・ルヘイン(原作/製作総指揮)

    これまでに、13冊の著書を出している作家。その著書のなかには、本作の原作「夜に生きる」(早川書房刊)を含む「ニューヨーク・タイムズ」紙のベストセラー作品「過ぎ去りし世界」「ミスティック・リバー」「シャッター・アイランド」「運命の日」「ザ・ドロップ」(いずれも早川書房刊)、「ムーンライト・マイル」「愛しき者はすべて去りゆく」(共に角川文庫刊)、戯曲と短編集「コーパスへの道」(早川書房刊)がある。2017年に新作小説「Since We Fell」が出版される。

    マサチューセッツ州ドーチェスターで生まれ育った。初執筆の小説「スコッチに涙を託して」(角川書店刊)で、シェイマス賞新人賞を受賞。また、「ミスティック・リバー」は、PEN/ウィンシップ賞の最終選考に残り、アンソニー賞とバリー賞の最優秀長編賞を受賞し、さらにマサチューセッツ・センター・フォー・ザ・ブックよりマサチューセッツ図書賞(フィクション部門)を受賞。さらに、「夜に生きる」は、13年度エドガー賞最優秀長編賞に輝いた。

    これまでに手がけた小説は、36カ国語に翻訳されている。また、「ミスティック・リバー」「愛しき者はすべて去りゆく」「シャッター・アイランド」は、それぞれ『ミスティック・リバー』(03)、『ゴーン・ベイビー・ゴーン』(07・未)、『シャッター アイランド』(10)へと映画化され、数多くの賞を受賞している。本作は最新の映画化である。また、トム・ハーディ、ジェイムズ・ガンドルフィーニ出演の映画『クライム・ヒート』(14・未)で脚本を担当した。TVでは、HBOの「THE WIRE/ザ・ワイヤー」の3エピソード(04,06,08)の原案と脚色、同じくHBOの「ボードウォーク・エンパイア4 欲望の街」の1エピソード(13)の脚本と10エピソード(13)で製作を担当し、Netflixの「ブラッドライン(シーズン2)」(16)ではコンサルティング・プロデューサーを務めた。