ホグワーツ魔法魔術学校での1年目は、マグルの学校の1年目とは少し違います。もちろん、新しい制服や教科書をきちんとそろえられるかという不安はどちらにもありますが、それに加えてホグワーツでは、ポルターガイストに物を投げつけられないように気をつけないといけないのですから。今回は、そんなホグワーツでの1年目を生き抜くためのヒントをいくつか紹介したいと思います。
ホグワーツに入って初めに与えられる課題といえば、自分の所属する寮を決める組分けです(もしあなたがまだ組分けられていなければ、こちらからどうぞ)。しかし、自分の意見も言えずにただそこに座っていなければならないわけではありません。ハリーの経験上、彼は自分がスリザリンに入るべきかグリフィンドールに入るべきかについて、帽子と内々にしっかりと話し合いました(というのも、組分け帽子はあなたの頭の中と会話できるのです)。この交渉は、ぜひ多くの生徒にやってもらいたいものです!なんせ、この先7年の人生がかかっているのですから。 実際、組分け帽子も自分だけでは決めきれずに悩んでしまうことがあります。これは「ハットストール」と呼ばれ、生徒の寮を決めるのに5分以上かかってしまうことを指します。ハーマイオニーとネビルは、帽子の優柔不断な決断によりもう少しでグリフィンドール以外の寮に入れられてしまうところでした。
あなたのホグワーツ寮が決まれば、次に重要となるのは、自分の寮の談話室に入る方法をちゃんと把握することです。というのも、寮の談話室への入室方法はそれぞれの寮によってまちまちなのです。グリフィンドールとスリザリンは、入るのには簡単なパスワードさえ分かればいいのですが、ハッフルパフ生だった場合、入口の樽を決まった順番で叩かなければなりませんし、レイブンクロー生ならもっと大変!入るたびに変わるなぞなぞに答えなければなりません。もちろんレイブンクロー生はとても賢いので間違えることはないのですが、毎回頭をひねらなければならないのは疲れてしまいそうですね。
新しい場所へ引越し、新しい人たちに出会うことは精神的にも体力的にも大変なことです。出会う人のなかに死者がいたら、なおさらです。生死というささやかな違いを除けば、彼らは今でもホグワーツでとてもアクティブに過ごしています(なかでもほとんど首無しニックはとてもおしゃべりです)。ちなみに、彼らの身体を通り抜けていくと、ひどい寒気がします。とはいえ、誰もが初めて会う人と交流しているときにヒヤッとしたこともあるでしょうから、同じようなものですよね。
また、もう1体、ゴーストとは少し異なる存在にも気を付ける必要があります。ポルターガイストのピーブズです。ピーブズは何世紀もの間、ホグワーツ城に棲みつき、誰も彼をホグワーツから追い出すことができません。ピーブズの趣味はというと、生徒の悪口満載の歌を作ることや、数多くのいたずらを仕掛けることでホグワーツの厄介な管理人であるアーガス・フィルチを悩ませることなのです。
フィルチのことをもう少し話しておきましょう。というのも、彼もまたばったり会いたくないような、少々面倒な人物だからです。そのうえ、彼の愛猫であるミセス・ノリスも、門限を過ぎたあとにホグワーツを徘徊している生徒を見つけるとただちにフィルチに密告するので注意が必要です。彼女の観察力は猫の爪よりも鋭いですからね。
とはいえ、彼らは校則さえしっかりと守っていれば、普段は放っておいてくれます。ただし、楽しそうな魔法道具を持っていると没収されてしまう点には気を付けましょう。また、フィルチの名誉のためにいっておくと、彼はスクイブ(魔法が使えない魔法族生まれの人間)でありながら、ピーブズによるいたずらの後始末を一日中しなければならないのです。それは相当なストレスでしょうから、彼が常に機嫌が悪いのも仕方がないのかもしれません。
イギリスでは「1枚の絵は1000の言葉に値する(『百聞は一見にしかず』に同じ)」ということわざがありますが、ホグワーツに飾られている絵画に関していえば、まさにその通りなのです。城中に飾られている肖像画はかつての偉大な魔女や魔法使いたちを描いたものであり、彼らがはるか昔に亡くなった後でも、魔法の力によって彼らは絵の中で存在し続けているのです。彼らと話すことが嫌になってしまうこともあるかもしれませんが(カドガン卿は常に張り切っていますから)、ときには有益なアドバイスがもらえたり、誰かを見張ってもらえたり、またあるときは、誰かに伝言があるときなどに助けてもらえます。加えて、あなたがグリフィンドール生であれば、太った婦人には嫌われたくないものです。何を隠そう、彼女こそがグリフィンドール談話室に入るための扉になっているのですからね。
必ずといってもいいほどクラスのなかに1人は、自分の実年齢よりも、5歳くらい自分は年上だと思い込んでいる子がいますよね。ハリーの時代の場合、ドラコ・マルフォイなんかがそうでした。ドラコは1年目のときに、大人同士がやるような決闘をハリーに申し込みました。とはいえ、ドラコといえば、いつも口だけで行動しないことが常でした。それに、そもそも実際に物を爆発させることができてしまう杖を持っている11歳の少年と対峙することは賢明とはいえない行動ですから。
もしあなたが方向感覚に困難を抱えている場合(ずばり、よく迷子になる場合)ホグワーツの廊下を歩くときは少し足元に注意する必要があるでしょう。というのも、ホグワーツの階段は動くのが大好きなので、気をつけていないと次の授業に間に合わなくなってしまうかもしれません。予定がみっちり入った時間割を持っている低学年の生徒というだけでも、十分イライラすることがたくさんありそうなのに、さらに迷子になるなんてたまったものではありません。
ハーマイオニーが(ことあるごとに)『ホグワーツの歴史』を予習として読んだことに触れたとき、彼女が少し自慢げになっていたことは確かに認めます。しかし、マグル生まれの生徒がそうでない人よりも予備知識を身につけておきたいと思う気持ちは、なんとなく分かりますよね。それに、『ホグワーツの歴史』は実際、とてもためになる本なのです。ホグワーツ城についてのチートコードだと言ってもよいでしょう。ハーマイオニーがこの本を読んでいなければ、私たちは学校の敷地内で魔法の移動手段を使うことが禁止だということや、マグルには城が見えないということ、さらには秘密の部屋が存在することまで、なにもかも知り得なかったのですから!
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