ロンとハーマイオニーが付き合うまでのかわいいシーン8選

ロンとハーマイオニーがキスをするまでに7作分も時間がかかったなんて信じられません。しかし、付き合う前にもロマンチックな瞬間はありましたーーけんかや仲直りの合間に...。

ほっぺにした"あの"キス

「がんばってね、ロン」ハーマイオニーは爪先立ちになって、ロンの頬にキスした。「あなたもね、ハリー」
出口に向かって大広間を戻りながら、ロンはわずかに意識を取り戻した様子だった。ハーマイオニーがさっきキスしたところを触り、不思議そうな顔をした。

「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」

ロンがハーマイオニーへの気持ちを表すのは、たいてい、終わりのない口げんかや、意地悪な言葉、嫉妬の入り混じった冗談をいうときでした。ハーマイオニーがビクトール・クラムに誘われてクリスマス・パーティーに行ったときのロンは特にそうです。しかし、わたしたちが、ロンのハーマイオニーへの気持ちになんとなく気付く場面がいくつかありました。

例えば、ハーマイオニーが、クィディッチの試合前のロンの頬にキスをするこの驚きのシーン。

ロンは、試合前の緊張もあってこういう反応をしたのかもしれませんが、この瞬間、ロンがハーマイオニーに親友以上の感情を抱いていることを確信した方も多いのではないでしょうか。

毒入りの蜂蜜酒を飲んでぼんやりした意識のなかでハーマイオニーの名前を呼ぶロン

「アーマイニ―」誰も予想していなかったのに、ロンがしわがれ声を出した。みんなが心配そうにロンを見つめて息をひそめたが、ロンは、意味不明の言葉をしばらくブツブツ言ったきり、単純にいびきをかき始めた。

「ハリー・ポッターと謎のプリンス」

毒入りの蜂蜜酒を飲んで死にそうになり、もうろうとしているときに、好きな人の名前をつぶやくこと以上にロマンチックなことがあるでしょうか?その上、惚れ薬入りの大鍋チョコレートを知らずに食べてしまっていただなんて...ロンにとっては、最悪な誕生日だったことでしょう。

この場面は、ハーマイオニーにとっても、大きな意味のある瞬間でした。ハーマイオニーやハリーがロンの家族と一緒に病院を訪れたとき、まだ意識の戻らないロンがハーマイオニーの名前をつぶやいて、病室は何とも言えない空気に包まれました。

厄介なことに、このときロンはまだ、ラベンダー・ブラウンと付き合っていて、ラベンダーは、ずいぶん経ってから、ロンの入院を知ったのでした。入院中のロンは、ラベンダーが訪ねてくるたびに寝たふりをして過ごし、お見舞いにきたハリーには、ハーマイオニーが次はいつ病室にくるのか何気なく聞いていました。

死にそうになったことで、ロンが本当に大切に想っている人物が明らかになったと同時に、ラベンダーのことをどう思っているかもはっきりと分かった場面でした。

コーマック・マクラーゲンに"錯乱呪文"をかけるハーマイオニー

「あいつ、五回目で変な方向にドサッと動いたのを見たか?まるで"錯乱呪文"をかけられたみたいに...」
ハーマイオニーの顔が、この一言で深いピンク色に染まった。

「ハリー・ポッターと謎のプリンス」

ハーマイオニーが、規則を、破るなんて。ハーマイオニーが優等生ではない一面を見せる瞬間は、いつもわくわくしますよね。我慢できないくらい傲慢なコーマック・マクラーゲンをこらしめたときは特にそうです。

「ハリー・ポッターと謎のプリンス」で、クィディッチのグリフィンドール代表チーム選抜を受けるロンに、ハーマイオニーがほんの少し手助けをしました。ロンと同じキーパーのポジションを狙うコーマック・マクラーゲンに"錯乱呪文"をかけたのです。ロンを助けるために、誰から見てもハーマイオニーらしくないことをしたこの場面は、とても微笑ましい瞬間でした。もちろんハーマイオニーはその理由を、コーマックがロンとジニーのことをけなしたからだとごまかしていましたが。

スナーガラフの種 事件

「お客様を招待できるの」ハーマイオニーは、なぜか茹で上がったように真っ赤になった。
「それで、私、あなたもどうかって誘おうと思っていたの。でも、そこまでバカバカしいって思うんだったら、どうでもいいわ!」ハリーは突然、種がもっと遠くまでとんでくれればよかったのに、と思った。そうすればこの二人のそばにいなくてすむ。

「ハリー・ポッターと謎のプリンス」

6作目にしてようやく、ハーマイオニーがロンをデートに誘う瞬間が訪れます!最高にかわいいですよね。薬草学の授業中に、スナーガラフの種から汁を絞っているときの会話です!うーん......、ムードのあるディナーでの会話ではありませんが、よしとしましょう。

ハーマイオニーとハリーがスラグ・クラブのクリスマス・パーティーに招待され(招待されなかったロンは悔しがっていました)、ハーマイオニーがパーティーのデート相手にロンを誘おうと思っていた、と話す場面です。もちろんその直前で、ロンはお得意の嫉妬と自己防衛から「いっそマクラーゲンとくっついたらどうだい」と言っていました。(マクラーゲンはハーマイオニーに好意を寄せていました)嫌味を言われたハーマイオニーはまっ赤になりながら言い返すのでした。

このふたりの会話で、ハリーは初めて親友ふたりの間に友情以上の気持ちがあることに気付きます。もし、この後、ロンがハーマイオニーとクラムのキス(2年も前の出来事ですが)に嫉妬し、ラベンダー・ブラウンと付き合うことに決め、その結果、ハーマイオニーがロンを嫉妬させるために、スラグ・クラブのクリスマス・パーティーでマクラーゲンとデートする、なんてことにならなければ、もっと素敵だったはずです。

読んでいるだけでも疲れますよね。しかし、スナーガラフの種が登場する場面はいつも特別なことが起きていました。

悲しみの中のささやかな瞬間

ロンを見ると、高い鼻の先から涙を滴らせながら、自分の肩に顔を埋めてすすり泣くハーマイオニーを抱き、その髪を撫でていた。

「ハリー・ポッターと謎のプリンス」

ダンブルドアの葬儀は、多くの魔法使いにとって辛い1日でした。ハリーや仲間たちも悲しみに沈んでいました。しかし、深い悲しみの中でハーマイオニーを慰めるロンの姿には、心にぐっとくるものがありました。

魔女を「惹きつける」ための残念な努力

ハーマイオニーが杖の先から出した紫と金色のリボンは、ひとりでに木や灌木(かんぼく)の茂みを芸術的に飾った。「素敵だ」ハーマイオニーが最後の派手な一振りで、野生リンゴの木の葉を金色に染めたとき、ロンが言った。「こういうことにかけては、君はすごくいい感覚してるよなぁ」「ありがとう、ロン!」ハーマイオニーはうれしそうだったが、ちょっと面食らったようでもあった。

「ハリー・ポッターと死の秘宝」

「確実に魔女を惹きつける十二の法則」という本を手に入れたロンは、ビルとフラーの結婚式で、そこに書かれている"法則"をいくつか試しています。何年も嫌味を言い続け、ハーマイオニーの真面目さをからかい、賢さに嫉妬をむき出しにしていたのに、突然、お世辞を言いだすロンには笑ってしまいます。ロンはきっとこの本をすごく読み込んだことでしょう。これも、彼なりの努力なのです。

手をつなぐ

ハリーは横で寝ている二人の影をちらりと見た。昨晩、ロンが、突然騎士道精神の発作を起こして、ソファのクッションを床に敷き、ハーマイオニーにその上で寝るべきだと言い張ったため、ハーマイオニーのシルエットはロンより高いところにあった。ハーマイオニーの片腕が床まで曲線を描いて垂れ下がり、その指先がロンの指のすぐ近くにあった。ハリーは、二人が手を握ったまま眠り込んだのではないかと思った。そう思うと、不思議に孤独を感じた。

「ハリー・ポッターと死の秘宝」

ビルとフラーの結婚式で死喰い人の襲撃にあい、ハリー、ロン、ハーマイオニーの三人はヴォルデモートの手下から逃れてグリモールド・プレイス十二番地に戻ります。翌朝、目を覚ましたハリーは、恐ろしい夜を生き延び、手をつないで眠った親友ふたりを見て、不思議と寂しい気持ちになりました。

「ハリー・ポッターと謎のプリンス」で、ジニーと別れた後も、彼女のことを想い続けていたハリーにとっては、幸せそうな親友の姿を見るのは嬉しくもあり、同時に辛いことでした。その時のハリーの気持ちを思うと、心が痛みます。

そして、もちろん最高にロマンチックな瞬間も......

ハーマイオニーの両腕から、バジリスクの牙がバラバラと音を立てて落ちた。ロンが駆け寄り、その両腕をロンの首に巻き付けて、ハーマイオニーはロンの唇に熱烈なキスをした。ロンも、持っていた牙と箒を放り投げ、ハーマイオニーの体を床から持ち上げてしまうほど夢中になって、キスに応えた。

「そんなことをしてる場合か?」ハリーが力なく問いかけた。しかし何事も起こらないどころか、ロンとハーマイオニーは、ますます固く抱き合ったままその場で体を揺らしていたので、ハリーは声を荒げた。「おい!戦いの真っ最中だそ!」

「ハリー・ポッターと死の秘宝」

最高!この場面に説明はいりませんね。屋敷しもべ妖精を思いやるロンの言葉が、ふたりのファーストキスのきっかけになりました。「そんなことをしている場合か?」ハリーが完璧な言葉でまとめています。
まぁロンとハーマイオニーはいつも型破りですから。

CREDIT: COURTESY OF POTTERMORE
出典:POTTERMORE
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