ホグワーツで行ってみたい場所ベスト5

多くの人が、自分の人生の10年間とホグワーツで過ごす10日間を交換したいと思うでしょう。箒が空を飛び、不思議なお菓子があって、三頭犬が秘密の宝物を守っているような場所です。

しかし、その願いが叶ったとしても、たった数か所しか訪れることができないとしたら、あなたはどこを選びますか?今回は、ホグワーツの人気スポットをご紹介します。

グリフィンドール寮の談話室

「おいおい他の談話室はどうなんだよ!」と、みなさんの怒る声が聞こえてきそうですね。「ハリー・ポッター」シリーズを通して、ほとんどのグリフィンドール寮生に馴染みがあるので、この場所を選びました。それに、フレッドとジョージの騒がしいパーティーに勝るものは、他の寮にはないと思います。やわらかい肘掛け椅子がならび、暖炉の火が燃え盛るこの部屋では、けんかやハグ、みんなで夜通し騒いだ夜がありました。わたしたちは、「太った貴婦人」の肖像画に近づき、おかしな合言葉を言って、あの、騒がしくて素敵な場所に入れるだけで大満足ですよね。もし入れるなら、カナリアに変身することだって、ネズミに姿を変えた裏切り者と同じ部屋で過ごすことだって、アズカバンを脱獄してきた囚人が真夜中に部屋を訪ねてくることだってかまわない、とさえ思ってしまいます。あのふかふかの椅子には、それぐらいする価値はありますね。

まさに、そのとおりだった。グリフィンドールの談話室に入ると、歓声と叫び声が再び爆発した。山のようなケーキ、大瓶入りのかぼちゃジュースやバタービールが、どこもかしこもびっしりだった。リー・ジョーダンが「ドクター・フィリバスターのヒヤヒヤ花火」を破裂させたあとだったので、周り中に星や火花が散っていた。絵の上手なディーン・トーマスが、見事な新しい旗を何枚か作っていたが、そのほとんどがファイアボルトでホーンテールの頭上をブンブン飛び回るハリーを描いていた。ほんの二、三枚だけが、頭に火がついたセドリックの絵だった。
「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」

ハグリッドの小屋

まずはじめに、ファングはいつもハグリッドの小屋にいました。たとえファングが大きくて、常によだれをたらしていたとしても、犬がいない部屋よりも、いつも犬がいる部屋のほうがいいと思います。ホグワーツで過ごした日々のなかで、ハグリッドの小屋は、ハリーにとって隠れ家のような所でした。額の傷におなじみの視線を向けられたときに逃げ込んだり、歯が折れるほど固いロックケーキを食べたりする場所です。

もちろん、いっぱいのミールワームが置かれていたことも、ドラゴンたちの住み家になっていたこともありますが、同時に、イギリスで一番心地よい半巨人のハグリッドの家でもあります。ハグリッドの小屋は、少し狭くてへんぴな場所にありますが、他のほとんどの場所よりも、ハリーにとって落ち着ける場所なのです。たとえ、オコジョのサンドイッチを食べるはめになったとしても。

ダンブルドアの部屋

もし、秘密のパスワードと魔法の動く階段に守られている場所があれば、そこは特別な部屋に違いないでしょう。ダンブルドアの秘密の部屋も同じです。塔の一番上まで登ったところにあるダンブルドアの部屋には、ホグワーツのどの場所よりもたくさんの魔法と謎が潜んでいます。

もしダンブルドアの部屋に自由に入ることができたら、魔法の水盤「憂いの篩」に一目散に向かうと思います。そして、もちろん、フォークスと遊びますよね。そう考えると、この部屋がパスワードで守られていて良かったのかもしれません。それから、歴代のホグワーツ校長の肖像画と話をしたり、組分け帽子に違う寮に変えてもらうようにお願いしたりするのもいいですね。

今学年になってハリーはいろいろな先生の部屋に入ったが、ダンブルドアの校長室が、ダントツに一番おもしろい。学校からまもなく放り出されるのではないかと、恐怖で縮み上がっていなかったら、きっとハリーは、こんなふうに、じっくりと部屋を眺めるチャンスができて、とても嬉しく思ったことだろう。そこは広くて美しい円形の部屋で、おかしな小さな物音で満ち溢れていた。紡錘形(ぼうすいけい)の華奢な脚がついたテーブルの上には、奇妙な銀の道具が立ち並び、クルクル回りながらポッポッと小さな煙を吐いている。壁には歴代の校長先生の写真が掛かっていたが、額縁の中でみんなすやすや眠ってた。大きな鉤爪脚(かぎづめあし)の机もあり、その後ろの棚には、みすぼらしいボロボロの三角帽子が載っている--「組分け帽子」だ。
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」

監督生のバスルーム

監督生でいることは、マンドレイクと一緒に歌うのと同じくらい大変です。しかし、ホグワーツ特急にある専用の個室座席や、専用のバスルームのように、他の生徒から離れた空間がもらえると考えると、監督生になる価値はあるかもしれません。ホグワーツのなかは実力社会だと言われていますが、監督生のバスルームと普通の生徒が使うバスルームを比べると、不公平だと思ってしまいます。監督生たちが使うのは、虹色の泡でいっぱいの、いい香りのお湯が入った教室くらいの大きさのバスルーム。一方、普通の生徒たちは、薄汚いびしょぬれの部屋で、トロールやクモ、巨人や人喰い蛇がやってくるような場所なんですから。

そうは言っても、どちらのバスルームにも嘆きのマートルがいるんですけどね。

浴槽の周囲に、百本ほどの金の蛇口があり、取っ手のところに一つひとつ色の違う宝石がはめ込まれている。飛び込み台もあった。窓には真っ白なリンネルの長いカーテンがかけられ、浴室の隅にはフワフワの白いタオルが山のように積まれていた。壁には金の額縁の絵が一枚かけてある。ブロンドの人魚の絵だ。岩の上でぐっすり眠っている。寝息を立てるたびに、長い髪がその顔の上でヒラヒラ揺れた。
「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」

必要の部屋

ここに勝る場所は、ないでしょう。自分が求めているものが現実になる部屋より良い部屋なんてあるでしょうか?自分が望む場所を強く思い浮かべながら石壁の前をいったり来たりするだけで、その夢の場所に行けるのです。魔法を練習する安全な場所、秘密の道具を隠しておく場所。それから―例えば太陽が降り注ぐ砂浜と、バタービールでできた海。そこにいるのはドビーだけで、笑顔でトリークルタルトを持って来てくれる、とか。

この部屋は、ホグワーツ城のなかにありますが、十分に活用されていないように感じます。きっと必要の部屋の場所を知ったら、部屋の外に出たくなくなってしまうからですよね。

「おお、わしはホグワーツの秘密のすべてを知っておるなどと、夢にも思わんぞ、イゴール」ダンブルドアは和気藹々と話した。「たとえば、つい今朝のことじゃがの、トイレに行く途中、曲がるところをまちがえての、これまでに見たこともない、見事に均整の取れた部屋に迷い込んでしもうた。そこには、ほんにすばらしい、おまるのコレクションがあっての。もっと詳しく調べようと、もう一度行ってみると、その部屋は跡形もなかったのじゃ。しかし、わしは、これからも見逃さぬよう気をつけようと思うておる。もしかすると、朝の五時半にのみ近づけるのかもしれんて。さもなければ、上弦、下弦の月のときのみ現われるのか--いや、求めるものの膀胱が、ことさらに満ちているときかもしれんのう」
「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」

CREDIT: COURTESY OF POTTERMORE
出典:POTTERMORE
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