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    登場人物について守護霊が教えてくれること

    守護霊(パトローナス)は吸魂鬼(ディメンター)を撃退することができます。しかし、それだけではなく、それを呼び出した魔法使いを知る手がかりにもなります。


    © JKR/Pottermore Ltd. ™ Warner Bros.

    本来、守護霊とそれを呼び出した魔法使いの性格には、密接なつながりがあります。そうは言っても、自分が期待していた動物が守護霊になるとは限りません。実際に、自分の好きな動物であることはほとんどないのです。しかし、見たことも聞いたこともない生物であることは大いにありえます。

    それでは、守護霊にはどんな意味があるのでしょうか?すべてに意味があります。幸いにも、わたしたちマグルは何世紀にもわたって、動物のシンボリズムを研究してきました。さらに、「ハリー・ポッター」シリーズに登場する魔法使いたちが呼び出した守護霊の多くは、神話や伝承、宗教や文学のなかで重要な意味を持った動物です。

    それではダンブルドア軍団を代表する5人の素晴らしい魔法使いの守護霊を見てみましょう。それぞれの人物についてどんなことが推測できるでしょうか......。

    牡鹿(ハリー・ポッター)


    © JKR/Pottermore Ltd. ™ Warner Bros.

    「ほんとなの?」長い三つ編みを一本背中に垂らした女子生徒が、ハリーを見ながら口を挟んだ。
    「守護霊を創り出せるって、ほんと?」
    集まった生徒が関心を示してざわめいた。
    「うん」ハリーは少し身構えるように言った。

    「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」

    守護霊を呼び出すことのできるハリーを見て、その時はまだ名前のなかった「闇の魔術に対する防衛術クラブ」に他の生徒たちが参加しました。クラブのリーダーとして、牡鹿はぴったりのシンボルでした。

    古くから「森の王」として知られる牡鹿には、他の動物を護る役目があります。ハリーは、自分が知っている防衛術のすべてを友だちに教え、また、まわりの人を助けるために危険に飛び込むこともよくあります。グレート・レイクではガブリエル・デラクールを、神秘部ではシリウス・ブラックを、自身の危険を顧みずに助けようとしました。ハーマイオニーが言うように、ハリーにはちょっと「人助け癖」があるようです。

    牡鹿には、ほかにも意味があります。毎年、枝角が取れて新しいものが生えてくるところから、再生と蘇りのシンボルとしても考えられています。確かに、ハリーも「生き残った男の子」ですよね。

    ハリーの両親の守護霊も、鹿の姿をしています。ジェームズが牡鹿、リリーが雌鹿でした。ふたりは、愛する子どもを守ろうとして、命を落としました。ハリーの最大の願いは、再び家族のあたたかみに包まれることでしたが、ポッター家は守護霊を通してささやかに繋がっていたのですね。

    カワウソ(ハーマイオニー・グレンジャー)


    『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』

    ハーマイオニーが魔法に長けていることは、ホグワーツでの授業が始まったころから明らかでした。ハーマイオニーの守護霊であるカワウソは、賢く、器用な動物です。小さな石をジャグリングのように扱うことのできるカワウソもいます。また、『かわうそタルカ』、『カワウソと暮らす』、『たのしい川べ』など、いくつものイギリス古典文学で取り上げられています。ハーマイオニーの守護霊なら、いろんな本に登場するのもうなずけますね。

    しかし、カワウソはわたしたちの知らないハーマイオニーの一面も映し出しています。18世紀の呪文研究者、カトゥルス・スパングル教授によると、守護霊は「内面に潜み、知られていないが、必要とされている性格を表している」そうです。吸魂鬼のように邪悪なものに立ち向かうためには、人は「それまでに必要としたことのない資質を引き出さなくてはならない。守護霊とは、必要となるまでは眠ったままで、今こそという場面になって初めて目覚める、隠れた自己なのである」とも言われています。

    ハーマイオニーの楽観的な一面は、いつもは大量の宿題の影に隠れて見ることができませんが、彼女の守護霊は周囲の目を気にすることなく陽気に跳ね回っていました。

    ハーマイオニーの守護霊は、銀色に光るカワウソで、ハーマイオニーの周りを跳ね回っていた。
    「ほんとに、ちょっと素敵じゃない?」ハーマイオニーは、自分の守護霊を愛おしそうに眺めていた。

    「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」

    ジャック・ラッセル・テリア(ロン・ウィーズリー)

    「ハリーを殺したいのなら、僕たちも殺すことになるぞ!」
    激しい口調だった。しかし、立ち上がろうとしたことで、ロンはますます血の気を失い、しゃべりながらわずかによろめいた。

    「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」

    テリアは小さな犬で、自分の大きさや強さを過大評価しすぎています。怖いもの知らずで、危険な存在だと思うものには、勝てる見込みがなくても激しく吠えて立ち向かいます。ロン・ウィーズリーにもこういう性質があって、片脚が折れた状態で脱獄囚からハリーを守ったり、折れた杖でハーマイオニーをかばったりしますが、残念ながらナメクジを吐き続けるはめになりました。

    テリア犬は意地っ張りで頑固(『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』ですねていたロンを思い出してみてください)であると同時に、友人に忠実であることも強く象徴しています。例えば、シリウス・ブラックを例にとってもその性質がよく表れています。シリウスは、友人や自分の信念、それから自分が名付け親になったハリーに対してとても忠実で、ハリーとは最後まで一緒に戦っていました。ロンは、怒って友だちのもとからいなくなっても、必ず戻ってきます。何と言っても、人間の親友は犬ですからね。

    野ウサギ(ルーナ・ラブグッド)


    『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』

    「みんな、あたしがちょっと変だって思ってるみたい。実際、あたしのこと『ルーニー』ラブグッドって呼ぶ人もいるもンね」

    「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」

    「3月のウサギのように変になる」というフレーズは、ルーナ・ラブグッドをうまく表しているかもしれません。ルーナは、守護霊と興味深いつながりを持っていました。野ウサギは、月と強くむすびついています。「月を見上げる野ウサギ」のモチーフは、古くからある信仰のなかでもよく見られます。ルーナという名前がラテン語で月を意味することを考えるとさらに興味深いですよね。

    守護霊を通して、その魔法使いの隠れた、または抑制された性質を知ることができますが、ルーナに関しては、いつも自分の思うままに行動しているように見えます。ニックネームの「ルーニー」は、ルナティック(変人)やルナシー(狂気)という言葉がもとになっていて、その昔、人間のおかしな行動は満月が原因だと思われていたこともありました。ルーナの守護霊は、周りの人に何を言われても、ルーナが自分自身を誇りに思っていることを表しています。

    その他の登場人物で、野ウサギによく似た守護霊を呼び出していたのは、ニンファドーラ・トンクスです。彼女の守護霊は、もともとジャックウサギの姿をしていました。ルーナのように、トンクスは自由な精神の持ち主で、自分の行動やファッション、大胆な髪の色について、周りの人が何と言おうと気にしていませんでした。もちろん、トンクスの守護霊はリーマス・ルーピンと恋に落ちたのち、オオカミの姿に変わりました(たまに変化することもあります)。

    イノシシ(アーニー・マクミラン)


    Ernie Macmillan. © JKR/Pottermore Ltd.™ Warner Bros.

    ハッフルパフのテーブルからアーニー・マクミランが立ち上がって叫んだ。
    「でも、残って戦いたい者はどうしますか?」

    「ハリー・ポッターと死の秘宝」

    アーニーは、時には面倒な監督生だったかもしれません。ハリーが「スリザリンの継承者」じゃないかと疑われていたとき、アーニーはハリーの言うことを何も聞き入れませんでした。そのときのアーニーを見て、ちょっと頑固だと思う人もいるかもしれません。

    ですが、アーニー・マクミランの本質には、勇敢な心があります。それは、ホグワーツの戦いに加わりたいと熱望していたことからも分かります。ホグワーツの戦いでは、守護霊のイノシシを使って、ハリー、ハーマイオニーとロンを助けました。イノシシは、あらゆる文化圏で戦士を象徴することから、ホグワーツの戦いで率先して戦っていたアーニーの行動にも納得できます。

    さて、みなさんはどう思いますか?自分なりの守護霊の分析はありますか?

    ここで自分の守護霊を見つけることもできますよ。(注:英語版)
    ※会員登録が必要となります。

    CREDIT:COURTESY OF POTTERMORE
    出典:POTTERMORE
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